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そうだ、図書館にいこう。

ネットで検索すればすぐ情報が手に入る今の時代、本・図書館の存在意義とはなんなのか。

情報を伝える早さは、ネットがいちばん早く、次に新聞、雑誌、最後は本になります。新聞や雑誌は、新しい情報をコンパクトに知ることができます。しかし、掲載するスペースが限られるため、どうしてもすべての情報を盛り込むことはできません。
本は発行するまでに時間がかかるため、最新情報を載せるのは苦手です。でも、時間をかけて裏づけを取ることで内容の深みが増し、情報の信頼度は高くなります。情報量は圧倒的に多いです。

読書が苦手だった司書が教える 世界一かんたんな図書館の使い方より

読書が苦手だった司書が教える 世界一かんたんな図書館の使い方」(つのだ 由美こ 著)にこう書かれており、まさにその通りだと思います。それぞれに特徴があって、確かな情報という点では本が信頼度が高い。

ネットではフェイクニュースに騙されないためのネットリテラシーも必要となってくるので、個人的には本に絶対的な信頼をおいています。

日本はアメリカを、アメリカは日本の行動を探るために、お互いの国中の図書館から相手国に関する本をかき集めました。

読書が苦手だった司書が教える 世界一かんたんな図書館の使い方より

戦争中には相手国の情報を得るために図書館で情報を探っていたそうです。本の多さからすごい情報・知識の量だとは思っていたものの、国レベルでここまで実用化されていたことには驚きました。

日常生活のなかで身近な存在で、しかも無料で使える。本を読む習慣がない方にも魅力的な場所であり、よく足を運ぶ方にも図書館の良さを再確認できる図書館の使い方に注目しました。


〇集中力、創造性、記憶力の向上

ベストセラー『スマホ脳』(新潮新書)の著者で、精神科医のアンデシュ・ハンセンは『運動脳』(サンマーク出版)という本の中で、集中力や記憶力、読解力、創造性、ストレスの抵抗力を高めるためには「身体を動かすこと」だと言っています。
具体的には立つ、歩く、移動する。じつは図書館に行くだけで、同時にこの3つの方法ができてしまいます。

読書が苦手だった司書が教える 世界一かんたんな図書館の使い方より

立って本をパラパラとめくってみる、お目当ての本を探して本棚をウロウロする、これだけで集中力や記憶力が上がる。そして読書もすることで記憶に残りやすい。

本屋さんでガッツリ立ち読みもマナー違反だし、図書館だからこその恩恵ですね。

〇歩き回ってアイデアを創りあげる

一方の図書館は、ひたすら請求番号(第4章参照)の順で並べます。猫の飼い方はペットの棚、写真集は美術、小説は文学と場所を分けていて一緒に置きません。だから、もし図書館で猫の本を探そうとすると、あちこち棚から棚へ歩かされるわけです。
一見、不親切なように感じるかもしれませんが、じつはこれが図書館の仕掛けの一つ。歩き回ることでアイデアが浮かびやすくなるのです。

読書が苦手だった司書が教える 世界一かんたんな図書館の使い方より

図書館でお目当ての本を探しているとき、もう少しわかりやすく整理できる方法はないのかなと思っていましたが、この探して歩きまわることに意味がありました。

そういわれてみれば、作家の方や成功を収めている方は朝に散歩をしていることが多いのを本でよく見かけます。

図書館でもあえて不便さを出すことで思考の手助けをしてくれていたんだと感心しました。

〇思いがけない出会いもある

たとえば猫の飼い方の本を探しているとき、そのまま視線を動かして『カラスは飼えるか』(松原始、新潮社)という本を見つけると、別にカラスを飼う予定はなくても、ふと「カラスって飼えるの?」ときになりますよね?
図書館では、こういった思いがけない出会いを作るために、あえて”おすすめ”もしません。誰かのおすすめは本を探す参考にもなりますが、一方で先入観にもなるからです。

読書が苦手だった司書が教える 世界一かんたんな図書館の使い方より

落ちていくリンゴを見たニュートンなど、予想外の事態での積極的な判断がもたらした、思いがけない幸運な結果(196ページより)を引き寄せるためには、準備や思いがけない状況が必要とのこと。

本も同じで、全く考えてもいなかった本に偶然めぐりあえたり。その出会いを求めて図書館を歩き回って自分に合った本を探すのも楽しめそうですね。


あなたの夢は何ですか?
何か困っていることはないですか?
図書館を使うことで、人生は変わります。

読書が苦手だった司書が教える 世界一かんたんな図書館の使い方より

この言葉も決して大げさではないと感じました。さまざまな問題解決のヒントや新しいアイデアを与えてくれ、新たな一歩を踏み出すための背中を押してくれる本。

無料で使えて、読みきれないほどの冊数で半永久的に楽しませてくれる図書館。本書を読んで、行くしかない!

最後までお読みいただきありがとうございました。


おしまい。

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