本屋さんで起きた「リコメンドでは起こり得ない出会い」の話
これを書いている今日(2024年4月6日)の午前中に訪れた本屋さんで、ちょっとびっくりする出来事がありました。
今回はその話をします。
まず、本屋さんに行った目的は、村上春樹さんの『遠い太鼓』という旅行記を読み終わった流れで「東京するめクラブの本を読んでみたい」と思ったことです。
以前から読みたい気持ちを抱いてはいたものの、結構ボリュームのある一冊だから、なんとなく機会を逃し続けて今に至っており。
しかし春樹さんの三年間のヨーロッパ滞在記でもあった『遠い太鼓』がしみじみと良い一冊だったので「この機会に読んでみるかー!」と気合いを入れた次第。
前々から読みたかったおかげで、文春文庫から出ていることは把握済み。
なので本屋さんに着いて早々に、目当ての文春文庫の棚へとまっすぐ向かいました。
とはいえ著者名が分からなかったので「東京するめクラブ」の「と」で探したものの見当たらず。
春樹さんのところかな? と、著者名順の「む」の列を見たら大当たり。
棚の下段寄りの位置に置いてあった、目的の一冊を手に取りました。
で、満足してふと正面を向いた時。
目の前に広がったのが文春文庫の著者名「ま」の棚で、真正面にあったのがこの本。
え。
ちょっと待ってこれってもしかして。
思わずカバンからスマホを取り出して、つい先日書いた記事を開きました。
『樹影譚』丸谷才一。
やっぱり合ってた。
2017年4月4日にスクリーンショットを撮った、本屋Titleさんが紹介していた一冊!
先日の記事に貼る画像を選ぶ時に、上記の文章を読み込んでいました。
だから書名と著者名はしっかり覚えていたものの、さすがに最下部の(文春文庫)までは頭に入っておらず。
当時「読みたい!」の気持ちひとつでスクリーンショットを撮ったのは間違いありません。
しかし撮ったことで安堵したのか、こうやって画像で振り返るまでは、きれいさっぱり忘れていたのが本当のところです。
だからもしも先日、写真で振り返る記事を書こうと考えなかったとしたら。
書名を目にしてピンとくることはもちろん、気になる一冊として認識することすら無く通り過ぎたはず。
ふと顔を上げた時に真正面にあったというのも、出来すぎていますが本当の話です。
なんか引き寄せっぽい巡り合わせで凄いかも…。
そう思って、思わず購入してしまいました。
今回の出会いに関して言えば、ウェブサイトのリコメンドで「あなたへのおすすめ」として出てくる可能性はあるかもしれません。
しかし「この本を買った人にはこちらもおすすめ」と推されることは、まず起こり得ない一冊ですよね。
こういう出会いがあるから、リアル書店を巡るのはやめられないんです。
本屋さん大好き。また行きます。
お読みいただき、ありがとうございました。
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