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【塗香】というスパイシーな粉でお清め~パラレル移動前にしていた事~

くどい様だが、パラレルワールドに移動したという過去記事の続きとして、今回は移動前にしていた非日常の出来事を書いておく。


懐かしい人達の夢に気を取られうっかりしていたのだが、不思議体験の前日にしていた事を思い出した。

年末からの急な忙しさが、ようやく落ち着いた2月末。
毎日、仕事以外の時間は頭と身体を休ませる事が最優先事項で、私を煩わせるものとは一切の関係を絶っていたかった。
(実際、家族以外への連絡は全くしなかったし、誘いも断った。とにかく放っておいてほしかった)

そんな日々にやっと穏やかな風が吹いてきた3月。
忙しさが一旦落ち着いた事が大きな要因だが、カチッとスイッチが入ったかのように気分が外向きになり、2週連続で山に登った。
そして、当たり前の様にその週も山へ向かった。

3週連続で山を登るというのは私が山登りを始めて初の事だ。
まるでこれまでの期間分を取り戻すかの様に、自分の中に何かを取り込もうとしていた。       

その日は山登りには最高の天気で、登山口付近には山桜が咲いていた。

暖かい空気と陽射しと花の鮮やかさ。
登る前から幸せ物質【セロトニン】が放出しまくりで、山に登らずともその瞬間に自分が【在る】だけで私の世界には調和がもたらされていた。
(多忙により乱れていた自律神経が整った、ともとれる)

ああ、なんて幸せ。これを幸せと呼ばずして何と言う。     

登る前からこんな状態だ。このままこの状態に身を委ねていてもいいくらいだったが、今回のミッションは親戚の子と頂上に登ることである事を忘れてはならない。
 
副交感神経から交感神経に切り替えて、いざ入山。 

この山は途中お寺があるため、登山者のみならず参拝者もこの道を歩いているのだろう。 
寺の前に差し掛かると、参拝かどうかを尋ねられた。

神社巡りが趣味の一つである私だが、寺社は有名所か厄祓い以外には滅多に訪れる事がない場所だ。
(四国のお遍路寺院は数ヶ所回ったが)

ガイドブックに載っている有名所を除いて、気軽に出向いて手を合わせられる神社とはひと味もふた味も違う感覚がお寺にはある。
履き物を脱いでお堂にあがる、その行為が敷居の高さを感じさせるのかもしれない。

それもあってかどうか、過去に2度この山に登った時は参拝していない。 
それが今回は、参拝の断りを入れて2、3歩進んだにも関わらず、急に踵を返して『お参りだけできますか?』と境内に向かったのだ。

何故これまで参拝しなかったのかの理由も分からないし、今回何故参拝する気になったのかも分からない。
参拝=お経を読む又は聴く作業があるというイメージを持っていた可能性もある。
【作業】といっては失礼かもしれないが、頂上を目指してこれから登るという時にそれだけの時間を割けないという理由もあったかもしれないし、ただただ気が向かなかっただけの場合も。

そんな自分でも、登山靴を脱いでお堂に片足を入れた時には背筋がシュッとなるような気がした。

ご本尊を前にゆっくりと腰をおろすと、お寺の方が【塗香(ずこう)】という粉を手のひらに乗せてくれた。
これは漢方や香木を粉末にしたもので、身体を撫でてお清めとして使うものらしい。

説明の通りに手に刷り込んで身体を撫でる。 
白檀の線香のような、いい香りに包まれるのを期待して念入りに頭も撫でる。

非日常の体験に内心興奮気味の私の頭上に、な、な、なんと!

【仏様】降臨か?! 

タッタラー

それは仏様ではなく、インド人のオジサンだった。 

私が頭に刷り込んだそれは、スパイシーなインドカレーの香りを放っていた。

カレーのニオイがスルヨ
カレーのニオイがスルヨ 

共感を得たくて親戚の子に小声で話しかけたが、反応はない。 
子供達は厳かで有難い空間と同化しているというのに、私は頭の中でインド人のオジサンと会っていた。

無事、登頂と下山が出来ますようにと祈願して、寺をあとにした。    

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そんな事があのパラレルワールド移動前日にあったわけだが、あのインド人のオジサンはブッダの仮の姿だったりして?!パラレル移動のコツはあのカレー粉?!などという空想がどんどん膨らむのであった。

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