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本や映画の記録

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読書記録や書評、映画評などをまとめました。
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#読書

『ニワトリと卵と、息子の思春期』繁延あづさ著 書評

「お母さんがなんと言おうと、オレは放課後ゲームを買いにいく!」。冒頭からいきなり親子の冒…

鳥羽和久
2か月前
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『さびしさについて』を読む

『さびしさについて』植本一子・滝口悠生(ちくま文庫)は、もともと自費出版として出された『…

鳥羽和久
8か月前
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町屋良平『生きる演技』書評(改)

この小説『生きる演技』は、長編小説ならではの巻き込む力が暴力的なまでに強く、読んだ後は心…

鳥羽和久
8か月前
32

『庭のかたちが生まれるとき』山内朋樹著 キーワード集

『庭のかたちが生まれるとき』山内朋樹著(フィルムアート社)から、この本を読み解くキーワー…

鳥羽和久
8か月前
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千葉雅也『センスの哲学』読後メモ

昨日、千葉雅也『センスの哲学』を台湾‐福岡の機上で読み終わったので、ここにメモを残す。 …

鳥羽和久
9か月前
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古賀及子の日記文学 デビュー作『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』について

タイトルに、デビュー作『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』について、と書いてこの文章を始め…

鳥羽和久
11か月前
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精霊たちが出迎える

*以下は「週刊朝日」のコーナー「最後の読書」に寄稿した文章。人生最後 に本なんて手にするだろうか、と考えながら書き始めた文章で、ディケンズの『クリスマスキャロル』を扱いました。 ・・・ 人生が終わろうとするときに本なんて手にしないだろう。私にとって本は自分を慰めるためのものではなく、自分を変化させながらなんとかこの世でやりくりするためにあるものだから、死ぬ前に読む動機なんて見当たらないだろう。 しかし、日常の中で過去の読書を反芻することを私は繰り返している。日々十代の子