親より兄弟・姉妹を大切にするように子どもを育てよ / こんなに子どもを愛しているのに、、、と思わないために
子供は人の愛し方について、「自分がどう愛されたか」ではなく、「自分以外の他の人を親がどう愛したか」ということから、より学ぶと私は思っている。そして、兄弟・姉妹のいる人間にとって、家族の中での1番の「他の人(=自分と親以外の存在)」は兄弟・姉妹である。
だから、家庭の中で、親が兄弟・姉妹を大切にし愛する姿を見せるということは非常に重要だ。その子が世の中に出て誰かを愛する準備をするために必要なことだと思う。(兄弟・姉妹がいない家庭では、自分と親以外の存在で一番身近な人がその対象になる。)
個人的な体験からいえば、兄弟・姉妹を大切にしている人で、「悪い人」には会ったことがなかった。むしろ心優しい人ばかりであった。
今回の記事は敢えて偏った内容を書いた。兄弟・姉妹が攻撃的であったり、その他やむを得ない理由で、兄弟・姉妹とは距離をとったほうがいいという状況も世の中にはたくさんあると思う。また、兄弟・姉妹愛が強い人は人生において、相対的に愛情に苦労しないと断言するには私が知っているサンプル数は少なすぎる。
さらに、この記事はフロイトや、ジャック・ラカンといった精神分析家の著作の影響を受けている。しかし、私は心理学の専門家でもなければ、この2者に対する理解も深くない。(特にジャック・ラカンはその生涯の中で、考え方が部分的に変わった人物でもある。)
しかし、敢えて極端なことをいうことで伝わるメッセージもあると思うで、ここでは極端なことを書いた。
*さらに途中で有料になるので、注意いただきたい。
親子関係という鎖
親子関係はあまりに強烈なものだと思う。それは人類は経済的・身体的、そして精神的に非常に未熟な状況で生まれてくるからだ。
哺乳類の中でも新生児の未熟さで人類(細かくいえばホモ・サピエンス)は際立っている。一人で生きることはままならず、どうしてもまずは親に依存する。新生児にとっては、親は自分の生死を左右する存在だ。だから、基本的には気に入られようとするし、また親にとって幼児は(通常は)「可愛く見えるもの」だ。そう遺伝子で決まっているのだ。生きるためには親を受け入れざるを得ないのだ。そこに他の選択肢は(基本的には)ない。
しかし、経済的・身体的な要素だけではない。精神的にも子どもは未熟だ。親から言語や物の考え方、などの概念を「コピーする」余地を多くするために、敢えて人類の新生児は精神的にも未熟に生まれるのだと考えられる。「意識」だけではなくて、「無意識」も親から新生児は学ぶ。とにかくコピーする。
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