課長生活6週目
苦情案件を顧問弁護士に相談した。
「キモチ」の問題だけでは収まらない。
紛争は解決されなければならない。キモチを優先しても、紛争が解決しない、「終わらない」のでは意味がない。時間だけ取られて、傷つくだけとなる。
そのため相手方への回答は、書き振りを変更するとしても、主張内容は変更しない。そこは毅然とした対応を徹底していく。
「紛争解決」が民事訴訟の目的とはアタマではわかっているのだが、今回ほど自分の身において実感したことはなかった。民事訴訟法を改めて勉強しなおしたいと思った。
そして法律家は紛争をおそれない。
一人で仕事を抱えていくことの一番のデメリットは、悩むだけ悩んで解決しないことと思う。
「紛争解決」と同じで、解決する、または終わらせないと意味がない。
今回は弁護士に相談して、方向性が明確になったことで、気分はかなり軽くなった。
上司や部下との関係にも変化が生じ始めた。
自分の仕事のさせ方に、部下から明白に「ノー」と言われた。
自分が混乱しているなか、指示をしていたため、自分によって部下が振り回されているのがよくわかった。反省しきりである。
そんな折、上司からも厳しい叱責を受けた。
上司「あの件どうなった?」
自分「いま、◯◯グループのなかで協議をしている。まだ結論は出ていない」
上司「(急に半ギレして)あなたが『課長』なのだから、部下に任せっぱなしでなく、自分で決めていかなきゃダメでしょ!下に丸投げするだけでなく、自分でもう少しやんなさい!」
しかし、この煽りで冒頭の画像「ジョジョの奇妙な冒険」第3部の承太郎ではないが、「怒り」が自分のなかで噴き出した。
自分「(イチイチうるせぇーんだよ!そんなにいうなら、自分でやってやるぜ!)はい、わかりました。すいません。」
そこから自分で次々と資料を作成し、方向性について了解を得た。
自分でやる、となったら、自分の方が質の高い動きができるため、部下に対しては最低限の指示で手伝ってもらうだけでよくなった。
そのため、部下も混乱なく仕事を進められるようになったように感じる。
結局、管理職となっても「仕事は、やったもの勝ち」という哲学に違いはないらしい。自分らしさを発揮することを恐れる必要はない。
それに加えて今回、「怒り」の感情が自分のキモチを、「魂」みたいなものを突き動かした。
そのことを実感できたことは自分の経験値を大きく高めたと思う。いままで「怒り」の感情をうまくコントロールすることばかり、気にしていた。気にしすぎていた。
3年ほど前、「うつ病」になりかかったとき、自分のなかにあったのは「怯え」の感情だった。「あんなこと言われたらどうしよう。」「こんなことになったらどうしよう。」と不安なキモチを膨らませて、怯えていた。
いまは同じような不安な状況に対して、「怒り」の感情が自分を突き動かし、自分自身で解決させようという気持ちのほうが色濃い。
今週は、一つ成長を実感できた気がする。
週明けはいいタイミングで「課長研修」がある。自分の課題や今週得た実感を研修のなかで落とし込みながら、あるべき姿を描いていこうと思う。