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コーヒー + α Vol.14 - アルミ鋳造
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ずっとやってみたかったアルミ鋳造。や〜っとできました。
これは今年の目標リストにもあったので嬉しいです。
今回はぼくが試したアルミ鋳造で使用したもの、その方法を紹介します。
七輪を使ったアルミ鋳造で必要なもの
その1 アルミ缶
遂にクラフトビールを飲みながら貯めていた空き缶を有効活用する時が来ました。
クラフトビールのアルミ缶はラベルが簡単に剥がせるシールのものばかりなので、アルミ剥き出しの缶となります。
その2 キネティックサンド
アルミを溶かした後の型をどう作ろうか悩んでいたところYouTubeでキネティックサンドを使う方法が紹介されていたので、これを今回試します。
キネティックサンドは独特の粘度をもつ砂のようなものです。
その3 耐熱グローブ
焚き火などでも使える耐熱グローブ。これで十分かは分かりませんが、少なくとも軍手よりはマシなことは確かです。
その4 るつぼ
るつぼもピンからキリまでありますが、今回はとにかく試すことを最優先。お手頃価格のものを購入。
ただ、ちょっと作りが悪いです。縁が欠けた商品が届きました。
その5 るつぼ掴み
ずっと悩んでいたのはるつぼ掴み。専用のものは高いものは高いし、安いものは安い。しかし安いものは写真を見るからにすぐに壊れそうな作り。
そこで今回はずっと昔購入していたウォーターポンププライヤーを使用。
下記のものは250mmですがもっと取っ手が長いものがあれば火元からの距離が取れるので安全性は高まります。
るつぼを痛めてしまう可能性は大ですが、ものは試しです。
その6 七輪
七輪はなんでも良いと思います。大きいものがあれば炭もたくさん入れられて、るつぼを置くにしても安定すると思います。
ぼくは普通の小さいので試しました。
その7 炭
炭は余っていた備長炭と普通の炭を。これは火をつけるのが一苦労する炭ですが、一度火がついてしまえば長時間持ちます。
その8 バーナー
備長炭にはバーナーが使えます。このガスバーナーは一つあると何かと便利です。
その9 ガス缶
コーヒー豆の焙煎でも愛用しているSOTOのパワーガスを使用。
その10 ドライヤー
この七輪で燃える炭はそのままだとアルミを溶かすには火力が弱いそうなので、ドライヤーで送風して火力を高めます。
とにかく送風がポイントなので、ドライヤーは家に眠っているものでもなんでも良いと思います。
その11 筒
ドライヤーから七輪に風を送るための筒が必要です。
ぼくはホンマの持ち運び用薪ストーブの筒を使用しました。これもなんでも送風できればいいです。
その12 キネティックサンドを入れる容器
高温の溶けたアルミが漏れたとしても燃えない材質のものであればなんでも。
今回は倉庫に転がっていた陶器の器を。
その13 型
溶かしたアルミを入れる型。今回はたまたまあったルノーのキーホルダーにしてみました。
その14 火ばさみ
るつぼの中をかき混ぜたり、固まったアルミをキネティックサンドから取り出すための火ばさみを準備しました。
トングでもなんでもいいのですが、なるべく長いものが安心です。
アルミ鋳造にチャレンジ
それでは早速準備していきます。
上記のものを並べてみるとこんな感じです。火ばさみとキーホルダーはここにはありませんが。
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その1 七輪に炭を入れます。
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その2 筒とドライヤーを七輪にセット
ドライヤーを使用するが故に電源が必要なのがネックといえばネックです。
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その3 ガスバーナーで炭に火をつけます
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備長炭は火がつくのに時間がかかるので、普通の炭に先に火をつけます。
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その4 ドライヤーで送風開始。
七輪にドライヤーで送風するのは初めてですが、威力がすごいですね。
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その5 るつぼセット
耐熱グローブはマスト。
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その5 火力が上がるのを待っている間にキネティックサンドの準備
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その6 るつぼにアルミ缶投入
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ドライヤーマックスでどのくらいの時間でアルミ缶が溶けるのかストップウォッチで測ってみました。
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アルミ缶を投入して約23分で変化が!溶けてきた!
初めてコーヒー豆を焙煎した時にコーヒーの香りがしてきたのと同じ感動!
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約30分で1つ目のアルミ缶がほぼ完全に溶けました。
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そのあとはテンポよくアルミ缶が溶けます溶けます。
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火ばさみで押さえたりしながら溶ける様子を確認します。
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不純物が表面に溜まってきます。
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その7 火ばさみで不純物を取り除きます。
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その8 溶けたアルミを型へ
ウォーターポンププライヤーでるつぼを掴んで、型取られたキネティックサンドにアルミを投入。
なんて美しいんだろう。
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その9 アルミを外してみる
十分に冷えてからアルミの塊を外してみます。
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どんなふうになっているかな。
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おおー!!
かっこいいぞ。ザラついた感じがすごくいい!
炭素冷凍されたハン・ソロのようではないか!
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新たな技をひとつ習得した気分です。
もちろんまだまだ改善点はありますが、念願のアルミ鋳造ができたという達成感の方が大きいです。
これでアルミ系のゴミ拾いをして、オブジェづくりでもできる!
振り返り
何点か気づいた点があるので、箇条書きにしておきます。
・当たり前のことなのですが、炭だと徐々に火力は弱まります。連続して鋳造したい場合は炭の追加投入をして火力を維持する必要があります。
・体にはよろしくない匂いがします。本当だったら完全な屋外で鋳造するのが理想ですね。マキタなどのバッテリーで動く送風機などがあれば、場所は選ばずにいけそうです。
・記事中の写真にあるアルミの塊を作るのにアルミ缶10個使いました。大きなものを作る場合、結構な量のアルミ缶が必要になります。
・時短で鋳造する場合は、缶をあらかじめ細切れにしておくと良いと思いました。そうすればアルミの量も一気に投入できます。ちょっと面倒ですけどね。
・冷えたアルミを火ばさみで取った後も、キネティックサンドはかなりの高温なので注意。
・一度アルミを投入した後のキネティックサンドは通常の砂のようになって粘度がなくなる。
と、こんな感じです。
とにかく人生初のアルミ鋳造ができました!
アルミ鋳造は火力さえ安定すれば、結構簡単にできるものだということが判明。
あとは型をどうにカッコよくするか。オリジナルアクセサリーを作ってみたいです。
興味を持たれた方は気をつけながら自己責任でぜひお試しください。
ずっと型に使う砂をどうしようか、るつぼを何で掴もうかと悩みながらアルミ鋳造にはなかなか手が出せずにいました。同じように悩んでいる方はキネティックサンド、ウォーターポンププライヤーで試してみるのも良いかもしれません。
<今日の誕生日>
8月28日
ジョン・マーシャル(1941 - )この日生まれたイングランドのドラマー。1972年から1978年にかけて、ロバート・ワイアットに代わってソフト・マシーンにドラマーとして加入。
鈴木慶一(1951 - )この日日本で生まれたミュージシャン。ムーンライダーズのメンバー。