#447 自立とは何か
さて、今日のテーマは「自立とは何か」です。
僕たちリハビリテーション職は自立することを目標に関わりを行います。
その自立することのイメージが、
「自分自身の体を使って全て全うできるようになること」
というイメージが世間一般的なものだと思います。
しかし、果たしてそのイメージは正解でしょうか?
自立について考えてみたいと思います。
自己紹介とお知らせ
某リハビリテーション病院で作業療法士の中堅管理職として働いています。日々、対象者の生き方と向き合いながら、組織の課題やチーム運営にも取り組んでいます。
このnoteでは、医療の中で様々な人の生き方と出会う作業療法士が、医療者・中堅管理職の目線で、社会での働き方、人間関係の考え方、ストレスマネジメント、医療の問題などのテーマに触れながら、日々感じたことを自らの解釈として記録しています。
読んだ方の何かお役に立てれば幸いです。
以下お知らせ。
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それでは本題に入っていきましょう。
自立を多面的に見る
先日、ある研修会に参加して、その際に講師の先生から「自立」の捉え方についてお話がありました。
本日はその内容を参考に、僕が考えたことを書いてみたいと思います。
先ほども書いたように自立と聞くと「自分自身の体を使って全て全うできるようになること」をイメージする人が多いでしょう。
その考え方自体は間違いでもなんでもありません。
でもこれはまた一つの考え方であることも事実です。
この考え方だけでは、あまりに固定化されすぎているように感じます。
僕たち人間は歳をとっていずれ体が動かなくなっていく運命です。
病気になり、障害を持ち、誰かに手伝ってもらわなければ生きていくことも難しくなっていきます。
その中で何かしらの介助を要するようになります。
だから、介助をなくす方向を目指せば、それは自立を目指すことになります。
でも、先ほども書いたように、必ず僕たちは衰えていきますし、いつ介助が必要になるかもわかりません。
つまり、先ほどの「全部自分でできるようになる」という自立を目標としていけばいつかは達成できなくなる日がくるということになります。
そうなる未来が確定している中で自立している未来って全員に当てはまるんでしょうか?
ここに自立を再度見直す理由があると思います。
「自立ができてないということは何もできてないということ」
という捉え方から変えないといけないと思います。
では介護されて人は自立していないということになるんでしょうか?
その介護されることは誰が選択しているんでしょうか?
本人の意思でその方法を選択していることは、「選択している」という視点においては「自立している」と言えるかもしれません。
選ばされているんじゃなくて、選んでいること。
これは自分の意思で決めているという意味では自立してます。
その前提には、もちろん選べるという環境も必要になります。
では、我々リハビリテーション職が支援している「自立」とはなんなんでしょうか?
この前提の上に立って僕たちが提供できるものは一体なんでしょうか?
この疑問を常に持ちながらいろんな可能性を探っていきたいですね。
今日は以上になります。
頑張るあなたを応援しています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
読んでいただいた方のヒントになれば幸いです。
ではまた。
◾️質問箱
質問箱をGoogle formで作りました。仕事や生活などでの悩み(それ以外でも)があれがご記入ください。いただいた質問は、記事にして返信したいと思います。