Tetsuhiro Ogawaトレーニング×リカバリー×障害予防

JA 道央 野球部 トレーナー. 主にプロ野球選手(NPB),その他プロアスリートのパーソナルトレーナー. 理学療法士 理学療法ガイドライン足関節班.

Tetsuhiro Ogawaトレーニング×リカバリー×障害予防

JA 道央 野球部 トレーナー. 主にプロ野球選手(NPB),その他プロアスリートのパーソナルトレーナー. 理学療法士 理学療法ガイドライン足関節班.

最近の記事

科学的根拠に基づいた球速アップ理論〜①体組成〜

これらか球速アップと障害予防に関してシリーズで記事を小難しい研究データを一般の方向けにわかりやすく連載していきたいと思います。第1回は、体づくりの基礎知識として重要な「投球速度と体組成」に関してです。球速を速めたければ、体を大きくすることは極めて重要ですが、単純に大きくすることがいいのか?という疑問があります。まずは、身体の大きくするために必要なデータを示していきたいと思います。 人体を理解する イチロー選手は現役時代、インタビューの中で「人体を理解すると動きやトレーニン

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    • 投球と胸郭柔軟性について

      投球時最大外旋フェーズにおける各関節の貢献度投球動作においては、背骨の柔軟性はとても重要になります。宮下らは大学生投手を対象に3次元動作解析装置を用いて、投球フォームを解析したところ、最大外旋位では、肩の外旋角度のみならず肩甲骨後傾・胸椎伸展が同時に引き起こると報告しています。 つまり、外旋位では、肩甲骨・肋骨を含めた胸郭の可動域が求められるということになります。 胸椎可動域制限と障害イメージ 胸周りの可動域制限がある中でも強い球を投げようとする際に、地面から遠い位置に

      • 野球選手のカテゴリー別体組成データに関して

        過去の記事でも述べていますが、野球選手において単に体重を増やすのでなく、「除脂肪指数」を上げることが、球速やスイング速度へ影響を及ぼすことがいくつかの研究によって明らかにされています。 そこで、今回はカテゴリー別の体組成データを見比べて各選手の目標値を提示していきたいと思いおます! 除脂肪指数 何度も紹介していますが、除脂肪指数とは体重−体脂肪量で表すことが出来ます。高価な体組成計を使用すると直ぐに計算出来ますが、一般の体重計でも計算することが可能です。その方法とは体重

        • 球速が速い投手が発達している筋肉とは?

          球速の速い投手と遅い投手の筋肉の厚さの違いについて九州共立大学,長谷川先生の報告 大学生投手を対象として、140km/h以上の投手を高速群、130km/h未満の投手を低速群として超音波を用いて全身の筋肉の厚さを比較しています。 結論投球側の脊柱起立筋・大殿筋・腓腹筋、非投球側の小胸筋・腹直筋・内腹斜筋・腹横筋・脊柱起立筋・大臀筋・大腿二頭筋が高速群が低速群よりも筋厚さが厚かったという結果になっています。これは、ウエイトを行う中でも非常に参考になるデータかと思います。基本的

          投球時の歩幅と球速には関連するか?

          球速と歩幅よくここに関しては議論になるかと思います。昔?は右投手であれば右膝が地面に着くほどステップ幅を大きくし、重心を低くすることが良いのではないかと考えられ、そのような投手が多かったと思います。ではステップ幅は広ければ広いほど良いのか?今回は、歩幅と球速との関連を調査した報告を紹介致します。 上武大学の研究チームの報告です。 対象は大学生投手18名、3次元動作解析装置を使用し、全力投球時の歩幅の絶対値・最大開脚幅に対する歩幅・身長に対する歩幅と球速との関連を調査してい

          投球時の歩幅と球速には関連するか?

          リカバリーのためには高GI食品?低GI食品?

          リカバリーのための糖質摂取リカバリーのためには糖質(グリコーゲン)の摂取が重要であります。糖質の摂取にて筋肉の分解が抑制されるだけではなく、インスリンの分泌によりタンパク質の合成が促進されます。その糖質には高GI食品と低GI食品の2種類があります。 GI値とはGI(グリセミック・インデックス)とは、食品毎の血糖値の上昇度合いを間接的に表現する数値です。一般的に高GI食品は急激に血糖値を上げ、低GI食品は血糖をゆっくりあげます。低GI食品の代表はパスタやそば、いちごやりんごな

          リカバリーのためには高GI食品?低GI食品?

          動体視力とビジョントレーニング

          動体視力とは動体視力(Dynamic Visual Acuity: DVA)の研究は第 II 次世界大戦後のジェット化により、高速で飛行するパイロットの視覚研究から生まれたとされています。 動体視力は15~20歳でピークに達し,その後、加齢とともに低下して高齢者の 動体視力 はピーク時の約 2/3 になるとも言われています。                                石垣,2013 稲葉監督は速いボールが見えなくなって引退したと言っています。 ま

          リカバリーと糖質

          アスリートは身体をベストな状態で試合に挑まなければなりません。場合によっては試合が連戦となる場合もあり、そのためには十分なリカバリーが行われなければなりません。そこで今回はリカバリーのための栄養の基礎知識の話をしていきたいと思います! エネルギー源であるグリコーゲン まず、筋肉の基本的なエネルギー源についてです。それは糖質(炭水化物)です。糖質は筋肉内で筋グリコーゲンという形で蓄えられるのに加えて、肝臓で肝グリコーゲンという形で、脳のエネルギー源となる血糖の調整役として貯

          自己紹介

          アスリート向けの情報発信を行っています 私が中学生の頃に野球肘(OCD)となり、その後1年間はまともに投球が出来なくなりました。それがきっかけで理学療法士を目指しました。 今では病院やスポーツ現場で沢山の野球選手を中心としたアスリートに関わっています。 私は小学生からの12年間野球をしていましたが、怪我が多く、たいして野球も上手くならなかったので、色々な知見を得ている今、もっと昔(20年くらい前)に知りたかったと思うばかりです。ですので、少しでも選手や現場の方に力になれれ