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質問139:バックは気づいたら得意に。フォアはダメダメ
こんにちは。
30過ぎてテニス始めて七年、スクールでは初中級クラスです。
テニスを始めた頃は苦手だったバックハンド…
いつの間にか気づいたら得意になっていました。
それに比べるとフォアはダメダメです。片手の分安定しない気がするし、打つタイミングが分かりません。スクールのコーチの指導で一瞬分かりかけたこともあったのですが模索中です。
よく注意されるのはタイミングがおかしい、ラケットヘッドを下げて等です。
早くフォアを克服して自信を持ってテニスしたいです。
こんな私にも目から鱗のアドバイスありますか?
よろしくお願いします。
回答
▶打つショットによって「イメージが変わる」
フォアハンドが苦手なプレーヤーは多いですよね。
それに比べてバックハンドの、特にスライスなんて習ってもいないのに、いつの間にか打てるようになってしまう。
「片手の分安定しない」というのは当たらなくて、片手打ちバックハンドのプレーヤーでも、フォアハンドを苦手としている例は枚挙にいとまがありません。
打つショットによって、「イメージが変わる」のです。
ショットだけではなく相手の体格や風の有無によってもイメージは揺らぐのです。
▶「練習だと打てるのに、試合になると打てなくなる」のはなぜ?
あるいはイメージは、「練習」か「試合」かでも大きく変わります。
練習では上手く打てるけど、試合になると打てなくなるというプレーヤーは少なくありません。
「現実に対するイメージのズレ」を放置して、緊張するビビりだからなどとメンタルの問題に挿げ替えると(それについては後述)、いつまでたっても問題は解消しないのです。
練習では上手く打てるけど、試合になると打てなくなる主因は、「現実に対するイメージのズレ」。
たとえば動画のロジャー・フェデラーの例は、「現実に対するイメージのズレ」。
錦織圭の例はそうではなくて、解説者が言うとおり「太陽が重なった」だけ(参考記事:イメージは揺らぐよ、どこまでも)。
▶「あ、フォアだ」vs. 「…………」
フォアとバックを打つときの、心の反応。
フォアの場合は「あ、フォアだ」「大丈夫かな」などのイメージが湧いて、それが具体的に誤った体の動き方を導いてしまうのです(言っている意味が分かりにくいと思いますが、後述する練習で明らかになります)。
バックの場合は「…………」。
特に何も考えずに、スパーンと打ち抜きますよね。
イメージが揺らがず、体は現実のボールに即した動き方をするからです。
▶「ボールを打たずに見送る」練習
一度チェックしていただきたいのは、ラケットを持ってフォア側へ飛んできたボールの打点に入って、フォアハンドを打つ時と、ラケットを持たずにフォア側へ飛んできたボールの打点に入って、打たずにボールを見送る時とで、体の反応(動き方)が具体的にどう変わるかを、感じていただきたいのです。
「ラケットを持たずにボールを見送るなんて練習にならない」などと、拙速に決めつけないでください。
当然、ラケットを持たずに見送るほうが、落ち着いた平常心でいられると思います。
「ボールを打たないイメージ」と言ったら語弊がありますけれども、そのようなイメージでボールに応じるのが上手くプレーするためのポイントです。
▶集中力と平常心の「好循環」
以上が「現実に対するイメージのズレ」問題でした。
ズレが解消されれば、ほとんど問題なくなる(目から鱗の)はずです。
そうならなければ、まだズレが残っている(イメージが揺らぐ)と疑われます。
さてここからはテーマが変わります。
フォアが入らなくなると、「結果」が気になりがちかもしれません。
これから打とうとするフォアが、入るか入らないか、結果を気にすると平常心でいられなくなります。
本人は平常を装っているつもりでも、やっぱり焦りや戸惑いがあるのですね。
これが、集中力を乱す原因。
逆に言えばボールへの集中力を高めると、結果が気にならなくなって(考えられなくなって)、心は平常になります。
平常心を保とうと意識するのではなく(←それはすでに平常ではありません)、ボールに対する集中力を上げるのです。
集中力が上がると平常心を保てて、平常心を保てると集中力が上がる好循環に入ります。
▶フォアは「期待値」が高くなる
結果というのはとても魅力的(刺激的)ですから、とらわれると「入れたい!」「ミスしたくない!」、そんな思考が脳内で支配的になります。
すると、ボールには集中できませんから、打球タイミングが合わず、ショットが安定しなくなります。
特にフォアハンドストロークは、テニスを始めて最初に習うベーシックなショットですよね。
そのため「基本のフォアくらいは安定させたい」という気持ちが強くなりがちですが、だからこそこだわって、フォアハンドは難しくなる。
また打つ機会も多く、強くも打てるからナイスショットを期待してしまうために、安定させにくい側面があるのです。
そのせいで、せっかくフォア側に飛んで来たボールなのに、何も考えずに打てるバック側に回り込んで処理するプレーヤーも少なくありません。
▶「今まさに現在の問題」と向き合う
解決するにはどうすればいいでしょうか?
もちろん「結果を気にしない」ことです。
ですが、気にしないようにしようとすればするほど、「青い象」と同じように、それについて考えてしまうのは、まさに「努力逆転の法則」ですね。
ですから結果を気にしないとは、言い換えれば「ボールに集中する」のです。
人生、明日の未来が分からないのと同じように、テニスもこれから起こるショットの結果は、分かりません。
入るか入らないかを打つ前に案じてみても、どうなるわけではない。
むしろ、心配するから悪い結果を引き寄せてしまう、まさしく「引き寄せの法則」です。
引き寄せの法則について私はほとんど無知ですけれども、RAS(網様体賦活系)の話と関連付ければ、十分納得のいく「脳科学」だと思います。
さてボールに集中するとは、未来の結果ではなく、「今まさに現在の問題」。
さっきのボールやこれから打つボールに集中しても仕方がありません。
具体的に働きかけられるのは「今」だけです。
▶ミスショットもナイスショットもフラットに見る
こちらでは、メンタルは性格ではなくスキルと述べました。
つまり平常心も性格ではなくスキルです。
集中していると、相手プレーヤーの威嚇も、自分の打ったミスショットも、「認識できない」からビクッとも反応しないだけで、性格的に強気だったり、あるいは鈍感だったりするわけではありません。
ミスショットがあっても、ナイスショットであっても、それがいいとも悪いとも判断せず、対等の一打であるとフラットに見て、ボールの回転を見続け見届けます。
すると結果が気にならず動揺しないから、第三者がはたから見ていると「あの人はメンタルが強い」ように映るのです。
ミスショットしても練習相手に「ごめん」「悪い」などといちいち謝らないのは、「性格が悪い」からではなくて、ボールに集中しているからです。
そのような心の姿勢でいると、テニスの上達は急加速します。
▶「開眼」するのは大抵「偽の答え」
なお、「ラケットヘッドを下げる」など、そういうことは、ボールを打つ時には意識しません。
意識したその瞬間、何が起こるかというと、スッスッとボールが消えますから。
ですから、下記は危険ですよ。
スクールのコーチの指導で一瞬分かりかけたこともあったのですが模索中です
分かってしまったら、上手くいかなくなります。
たとえば「ラケットヘッドを下げたら上手くいくんだ!」と分かる。
危険な理由は、それが「偽の答え」だからです。
よくテニスコートでもゴルフ場でも「開眼した!」と分かるプレーヤーがいますけれども、大抵「勘違い」。
本当の答えは、頭では分からないのが正解です。
即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
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