質問022:相手を見ると、自分より強そうに思えてビビる。対策とアドバイスを
回答
▶「決めつけ」が恐怖感を煽る
人のことを普段から「こういう人だ」と決めつけて判断しないことです。
「この人は気難しそうだ」
「この人はいつもいい加減だ」
「この人は小言が多い」
「この人は嘘つきだ」
そういう先入観や思い込みをなくして、現実の目の前にいる「その人」と対峙するのです。
「相手を許しましょう」という道徳の話ではなくて、勝つための戦略を遂行するための具体的な戦術です。
先入観や思い込みがなくなると、相手についてよりリアルに、細かなところまで分かるようになるので、それだけ対策も講じやすくなるのです。
写真のように強面(こわおもて)でも、とても優しい性格かもしれないのです。
▶血を流す死体の横で「包丁を持つ男」
いえ、私が「強面」などと決めつけるのが、強烈な主観に基づくジャッジメントになっています。
血を流している死体の横に包丁を持つ男が立っていたら、犯人と決めつけるようなものです。
その立っている男は、行きずりの真犯人から包丁を手渡されただけかもしれないのです。
▶アセスメントすると「攻略法」が見えてくる
さて例えば相手が、「サーブがとても速いプレーヤー」だとすると、試合前のウォーミングアップを見ただけで、「テニスが強そうだ」と思い込んでしまいがちです。
だけど野球経験者でもあれば、サーブ「だけ」はすごく速いという例は少なくありません。
その代わり、実はボレーがまったく苦手だとか。
「サーブが速い=テニスが強い」という先入観や思い込みにとらわれないようにすると、つまりボレーやストロークの実力まで客観的にアセスメントすれば、たとえば相手を前におびき出す、前後に走らせるなどの攻略法が見えてきます。
▶「決めつけ」がなくなると「集中力」が上がる
また、先入観や思い込みといった決めつけがなくなると、頭でいろいろ考えなくなるため、集中力も上がります。
ご相談いただいているように「相手が自分よりも強そう」などと考えると、不安にもなるから集中力が下がります。
それは自分が相手を見ているようでいて、本質的には「人目」を怖れているのです。
しかしその怖れは、客観的に相手を見るアセスメントによりほとんど解消されます。
本当に自分より強そうだとしても、前述したとおり「攻略法」が見えてくるからです。
▶「ビッグ4」より強いボールを打つ選手はたくさんいる
何も強いボールを打つばかりがテニスではありません。
ロジャー・フェデラー、ラファエル・ナダル、ノバク・ジョコビッチ、アンディ・マリーのビッグ4より強いボールを打つ選手はたくさんいますけれども、ビッグ4の牙城は切り崩せません。
一例としてカウンターで応戦すれば、相手のボールが強いほど切り返しが鋭くなるのがマリーのプレースタイルです。
テニスで勝つには、プレーを上手く行うには、こちらの方向に舵を切るのです。
▶自分に合うラケットの「意外な」出会い方
ちなみに蛇足ですが、ラケットを選ぶ時にも、フレームの重さや面の大きさ等のスペックなどから、「このラケットは振りやすそうだ」「スイートエリアが狭そうだ」「ボールが飛ばなさそうだ」などと、打ってもみる前から決めつけないことです。
軽い=振りやすいと思ったら振りにくいという、スイングウェイトが度外視された選び方は普通によくあるケースです。
逆に重くても、「ものすごく振りやすかった」など。
「20ミリ厚はさすがに飛ばないだろう」などと、主観で決めつけないようにします。
先入観や思い込みをなくして打ってみた時、そのラケットの本当の真価、自分向きか不向きかなどが、分かるようになります。
先入観や思い込みにとらわれると、なかなか自分に合うラケットには出会えません。
そのためにスペックはなるべく見ないようにして、「感覚で選ぶ」と間違いがありません。
「値札」を見なければ、本当の自分の好みが分かり、結果的に「富む」のと同じです。
▶禅語「一期一会」は最強メンタルタフネス
人と対峙するとき、気心知れた知り合いや、上司、部下、同僚、パートナーであったとしても、相手の気分や感情やストレス度合いは、昨日と今日とでは違っています。
先入観や思い込みをなくして、現実の目の前にいるその人と対峙する。
これを昔の人は「一期一会」と名づけました。
常日頃からそういう関わり方をしていると、対戦相手にビビらなくなってきます。
「攻略法」というと語弊がありますけれども、「付き合い方」が見えてくるからです。
禅が教える「一期一会」は、最強メンタルタフネスだったのです。
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