テニス上達メモ132.「思考の沼」からの脱出法
▶集中力は心の筋力
集中力とは、読んで字のごとく「力」です。
体の筋力と同様、鍛えておけば、効果的な力の発揮がかないます。
非力な筋力では、重たいバーベルの上げ下げを繰り返すことはできないでしょう。
少しくらいならできたとしても、その力はすぐに消耗してしまいます。
▶「思考の沼」にはまる時
心の筋力である集中力も同様で、1球くらいなら集中して打てるかもしれません。
しかしその1球の当たりが思わしくなかったとき、「しまった!」「ダメだ!」などの評価が入ると、途端に集中力は失われます。
さらに何球かそんな当たりが続いて「なぜ?」「どうすればいいんだろう?」などと考え出すと、なかなか「思考の沼」から抜け出せません。
本当に「底なし沼」かと思えます。
その時のプレーヤーは、ものすごくストレスフルです。
「あのとき、ああしなきゃよかった」「次からは、もっとこうすべきだ」などと、思考が過去や未来へ行ったり来たりします。
▶集中するとは、現在の光や音を感じること
さてこんな苦しいとき、どうすればよいでしょうか?
1.考えることができるのは、必ず過去か未来について。
2.見たり聞いたり感じることができるのは、必ず現在について。
上記の原理原則を利用します。
私たちは現在について考えることはできません。
1秒前でも1秒後でも、考えられるのは過去か未来についてです。
一方、感じられるのは現在。
1秒前の光はもう見えないし、1秒後の音もまだ聞くことはできません。
そして、集中するとは、現在の光や音を感じることにほかなりません。
▶苦しまないためのヒント
思考と感覚はトレードオフの相関です(参考記事「こだわりの味にこだわると?」)。
相容れない世界です。
つまり、現在を見たり聞いたりしているとき、過去や未来について、「考えずに済む」のです。
当たり前の話なのですけれども、ここに「苦しまないためのヒント」がありそうです。
▶生きられるのは「現在」
先述した、「しまった!」「ダメだ!」などの評価が入ると、途端に集中力は失われ、さらに何球かそんな当たりが続いて「どうすればいいんだろう?」などと考え出して「思考の沼」にはまった時の、ものすごいストレスフルから抜け出すための脱出法が、上記の「苦しまないためのヒント」。
なぜなら私たちが生きられるのは、現在だけだからです。
過去や未来は生きられません。
だとすれば、考えずに感じている限りにおいては、一切のストレスがないと言い換えられます。
思考がストレスの主因であり、それは必ず過去か未来についてなのですから、トレードオフの相関である見たり聞いたりしている限り、現在だけしか生きられない以上、苦しまずに済みます。
もちろん今現在、体に痛みを抱えていてそれがつらい場合はストレスでしょうけれども、その痛みすら、過去や未来について考えた後悔や不安から来ているとは疑われないでしょうか?
▶思考と感覚の「反復横跳び」
上記は、恐らく頭では理解できる話。
そうはいってもあれこれ考えてしまって「苦しい」というのが実情だと思います。
ですから、体による実践。
集中力をトレーニングして鍛えるというタイトル回収に至ります。
すなわち、思考に意識が逸れたと気づいたら、見たり聞いたりする感覚に戻す「心の反復横跳び」です。
逸れては戻す、逸れては戻す、逸れては戻す、逸れては戻す……。
▶解決策は考えなくなったとき、ひらめく
そして戻った現在を生きているとき、私たちは最も高いパフォーマンスを発揮できます。
アルキメデスの「ヘウレーカ!」ではないけれど、考えている時、解決策はひらきません。
思考が堂々巡りするからです。
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