『クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』見た直後の雑記
ユナイテッドシネマ浦和で『クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』を見てきました。
クレヨンしんちゃん劇場映画第30作目で、そのまま映画化30周年記念作品にも当たる作品。
今回はすでにやってそうでやっていなかった忍者アクション&アドベンチャーで、主に野原家がメイン、それもしんのすけの出生にまつわるエピソード。
しんのすけが生まれた際に、病院で同じ日に生まれた忍者の里の子・珍蔵との取り違い疑惑から始まった話で、そこからしんのすけはほぼ強引に忍者の里に連れて行かれ、みさえとひろしがしんのすけを取り戻す&忍者の里で問題になってる「地球のへそ」と呼ばれる穴をどうにかしよう、というもの。
私欲に満ちた里の長老が悪役で、しんのすけ、みさえ、ひろしらにその部下の忍者が襲ってくる。この辺の忍術を交えた和のSFアクションは『るろうに剣心』シリーズや『鬼滅の刃』、『呪術廻戦』さながら。しんのすけらに取り違えの話を持ちかけた屁祖隠(へそがくれ)ちよめの屁祖隠家は忍術で巨大動物になる「もののけの術」を代々受け継ぐ家系。こうした動物变化や動物化は『鬼滅の刃』の影響と見える。
つまり、ここに来て突如忍者アクションを持ち出したのはるろ剣、鬼滅、呪術廻戦のクレヨンしんちゃん映画ならではの消化かな。これをいつもどおりのしんのすけおバカギャグに変換し、敵方も金ダライや放屁などクレヨンしんちゃんらしいユーモアでつつんでいる。
しかし、ちょいSFな学園青春とミステリーを詰め込んだ前作の『クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園』と比べてしまうと、ボルテージがやや低く感じられる。その原因はトオル、ネネ、マサオ、ボーちゃんら幼稚園仲間の出番が少ない、というのもある。序盤とクライマックスに絡んだぐらい。そこは野原家メインの家族ものだからやむを得ないが、屁祖隠家も長老の悪の軍団も幼稚園仲間の分をカバーできるほどではない。
それと、ストーリーの決め手となるいくつかが強引。まあ、そこはアニメだからと言いたいが、特に「もののけの術」に関してはストーリーが進むほど緩くなる。それ以上はネタバレになるので書かないが、つまり、随所のネタバレ部分が弱い。
それでも通常のクレヨンしんちゃん映画として楽しめるぐらいではある。とりあえず、今回はクレヨンしんちゃんが好きな方のみチェックすればいいかな。