旅先で昆布のおにぎりを食べ比べた
まとめ
若生おにぎり→太宰治お気に入りのおにぎり。
とろろ昆布おにぎり→富山県の定番おにぎり。
11月15日は昆布の日
11月15日は昆布の日です。昆布の日は、1982年、一般社団法人昆布の会によって制定されました。11月15日は、七五三でもあります。七五三は、子どもたちが無事に成長していることを感謝するとともに、さらなる成長を願う行事です。栄養豊富な昆布を食べる習慣をつけることにより、子どもたちのさらなる健やかな成長してほしいという願いが込められています。
2024年昆布の日は昆布を使ったおにぎりを紹介
コンビニなど、全国でみられる昆布のおにぎりの定番といえば、昆布を細長く切って佃煮にしたものです。しかし、全国各地には、独自に作り上げた昆布のおにぎりがあります。今回は、旅先で出会った昆布のおにぎりについて話します。
若生おにぎり
津軽鉄道津軽五所川原駅前にある地域交流センター「でるそーれ」で食べました。
若生おにぎりは、青森県津軽半島で誕生したご当地おにぎりです。若生とは、1年目の新芽の昆布を指します。津軽半島沿岸に生えており、3~4月に収穫されます。若生は、葉が薄く、柔らかいです。若生を張りながら、アツアツのおにぎりを包みます。見た目は、海苔にくるまれたおにぎりです。持ち運びやすかったため、漁に出るとき、山仕事に行くときの食事としても重宝されました。
太宰治の好物
津軽半島は、太宰治の故郷でもあります。太宰治は、お弁当好きで外出するとき、よくお弁当を持っていきました。特に、若生昆布おにぎりは好物でした。飲み会などで帰りが遅くなるとき、枕元に置いておくほどのお気に入りでした。
食べてみた
若生の繊維に沿って、縦に持って食べます。現在では、食べやすい包み方が確立されています。噛みちぎるときに、プツンという音が聞こえ、心地よさも感じられます。昆布の表面についた塩分がちょうどいいです。できたては、アツアツすぎて、持ち上げることが難しいほどです。アツアツの状態でほおばると、海苔よりも、磯の香り、うまみが広がりました。
とろろ昆布おにぎり
富山県で定番のおにぎりです。海苔の代わりに、とろろ昆布でおにぎりを優しく包みます。具材は、家庭、お店によって変わります。とろろ昆布おにぎりは、飲みのシメにぴったりです。
2色のとろろ昆布おにぎりが存在する。
おにぎりを優しく包み込んでいるとろろ昆布は、酢漬けした昆布を何枚も重ねて圧縮してブロック状に固めたものを糸状に削ることによってできます。とろろ昆布には黒とろろ昆布、白とろろ昆布の2種類あります。
黒とろろ昆布は、表面部分を削ることによってできます。昆布の表面には、昆布の葉緑体、ヨード色素が詰まっており、黒く見えます。
一方、白とろろ昆布は、中心部分を削ることによってできます。中心部分は、白色に変化します。昆布の断面を見ると、表面、裏面は黒みがかった色をしているのに対し、中心部分は、透明のように見えます。この透明の部分を削るため、白っぽく見えます。
2色のとろろ昆布おにぎりを食べ比べた。
富山駅にある駅弁屋さん「ますのすし本舗源おむすび屋」で黒とろろ昆布おにぎりと白とろろ昆布おにぎりを食べ比べました。「ますのすし本舗源おむすび屋」は、北陸新幹線の改札そばにあります。
黒とろろおにぎりは昆布の佃煮、白とろろ昆布は完熟梅が詰め込まれていました。黒とろろ昆布おにぎりの方がお酢の香りと酸味を感じました。寿司に近い感覚です。一方、白とろろ昆布おにぎりは、具材のほうが
とろろ昆布が、お米から抜ける水分をほどよく吸うため、手が汚れず、米とに接している部分は、粘り気も感じ、うまみ成分も詰まっているため、海苔で包むおにぎりよりも美味しく感じられました。
昆布の日に、旅先で出会った昆布のおにぎりについて語りました。昆布のおにぎりは、手を汚しにくく、持ち運びが便利です。昆布のうまみ成分であるグルタミン酸がごはんに移り、より美味しく感じられます。仕事のランチのために作って職場に持ち込みたくなる味でした。