暖簾
かもしれない
そうかもしれない
暖簾のように
風にそよいでいる
そう期待したい
そう願う刹那に
壁となり
固定した迷路へと
人を誘う
世界を区切る
分節する
言葉の数だけ
想いの数だけ
迷路の中
もう少し高く
飛べないものか
もう少し
たくさん見れないものか
かもしれない
そうかもしれない
相対主義だと
言われようが
つかみようのないものが
僕らの間を
光速を越えて
駆け抜けていく
目に映るものすべて
世界のすべてだと
言い張る奴らの
迷路の中で
もっと高く飛んで
もっと高く見て
光速を超えて
固定された
すべてを越えて
暖簾のように
風にそよいでいたい