90年代個人的邦楽10選Ⅴ
もう夏本番ということで、90年代の邦楽で個人的に夏を感じさせる曲を今回はやっていきたいと思います。かなり年代に偏りはあったりしますがそこはご了承ください。やっぱり主に音楽を聴き始めた1994年くらいが中心になっていたりします。邦楽で夏と言えば真っ先に思いつくのがサザンオールスターズだったりしますが、僕の場合は少し世代が下なのでTUBEの方が夏と言えばなバンドだったりします。音楽を聴き始めた一番最初に買ったCDのアルバムが確か当時TUBEのニューアルバムだった「終わらない夏に」で、この印象が強いですね。今回もそのアルバムから4曲入れております。今聴いても結構いいアルバムだったりするので一番初めにいいアルバムに出会えて良かったです。インドア派で引きこもり体質だったりするのでそんなにというかほとんど夏らしいキラキラした思い出はないのですが、雰囲気とかは音楽聴いて味わえたのでありがとうございますって感じです。まあそんな感じですが早速どうぞ。
夏の日の1993 / class (1993年)
僕が中学3年の頃にまだ流行歌とか聞いてなかったですが、歌番組とかで毎週のように流れていた大ヒット曲です。4月21日発売とかで夏よりかなり前だったりしますが、じわじわ売れてやっぱり夏にヒットしていたような記憶もあります。もうちょっと前だったかな。あの時代の夏の懐かしさを感じさせますね。でもそう言えばこの1993年の夏は記録的な「冷夏」で真夏とかでも26度とかでコンビニ入ってクーラーとか効いていたらめっちゃ寒かった記憶があります。お米も冷夏の影響で記録的な不作となり日本米が足りなくてタイ米とかが出回っていてあんまり美味しくないとかいうニュースとか流れていましたね。あの時代からいよいよ異常気象とか普通に話題になったり被害が目立ってきたような気もします。それも含めていろいろと懐かしいです。
揺れる想い / ZARD (1993年)
1993年初頭に伝説の応援歌「負けないで」で大ブレイクしたZARDの夏に向けて作られた本格的な国民的バンドへと彼女を押し上げた名曲で、個人的にZARDで一番好きな曲でもあります。まだ流行歌は全く聞いてなかった時代ですが、この曲は本当に大好きで、中学生男子にとってボーカルの坂井泉水さんはこの世にいる人とは思えないくらい美しい人で、めったにテレビにも出ないから神秘的な存在でもありました。そういやB’zもこの頃あんまりテレビに出なかったから稲葉さんも男前すぎて神格化されていたような気もします。まあどっちもBing系とかだったので事務所の戦略だったんでしょうね。B’zはその後独立してテレビに結構出始めたりしましたが、ZARDはずっと出なかったから逆にそれが売れ続けた要因にもなっていたのかもしれません。
夏が来る / 大黒摩季 (1994年)
ちょうど30年前の1994年の夏ソングはかなり名曲揃いだったと個人的に思ったりします。この曲はその代表みたいな、当時ヒット曲を連発していましたが全くテレビに出なかった大黒摩季の夏の名曲です。ZARDやWANDS、B’zとかと一緒でテレビに出ないことでそのカリスマ性を担保して売れる戦略が当時主流だったのかなと思ったり。かなり後になってようやく大黒摩季もテレビに出てこんなにはっちゃけたキャラやったんや、いやイメージ通りかな、とか新鮮でしたね。歌詞も等身大で、曲もよくて安定の女王みたいな存在で、懐かしいです。MVはライブのもあったのですが、最近のもので、やっぱり若い頃の声の伸びが素晴らしい当時の音源がいいと思ったので静止画で失礼します。
夏を抱きしめて / TUBE (1994年)
冒頭でも少し書きましたが、僕にとって夏のバンドと言えば、サザンオールスターズというよりTUBEです。サザンはちょっと高校の頃はほとんど通ってなくて、音楽聴き始めた高校1年の夏に一番流行っていた夏ソング、バンドがこのTUBEだったので刷り込み見たいな感じでTUBEの印象が「夏と言えば」なバンドとなっています。サザンはこの年活動休止していて桑田さんのソロとかが中心でしたね。このシングルも収録された「終わらない夏に」は名盤でしたね。でもついこの間後期から大学に戻る学費捻出のためにswitchやビートルズボックスセットなどと一緒に4万円でブックオフに売ったりしましたが。夏のアルバイトだけでは心もとないので。脱線。このアルバムはそういや人生で初めて自分で買ったCDのアルバムだったなあ。シングルはミスチルの「イノセントワールド」でしたが。やっぱり音楽聴き始めの1994年の夏ソングは懐かしいですね。クーラーの効いた部屋でいろいろ感傷に浸りながら、純粋な感受性で思いっきりイメージ膨らませて聴いていたのを昨日のように思い出します。いいライブ映像が1994年当時のものであったのでどうぞ。
傷だらけのhero / TUBE (1994年)
アルバム「終わらない夏に」に収録されていてシングルカットされていてもおかしくないくらいの名曲だと思います。この曲はよく覚えているのですがこの年の高校野球のテーマソングでしたね。歌詞がめちゃくちゃ前向きな最高の応援ソングで、大好きでした。高校入って訳の分からないうつ病患って「うつ」の時は頑張れなかったですが、それ以外の普通の時はこの曲に励まされていました。でも「うつ」の時にこのような励まし系ソング聴くと逆効果で「頑張れない自分はダメな人間だ」って返って自殺願望が増していたり、やっかいな時期でしたね。よく衝動的に死ななかったな、と思います。それくらい底なしの「うつ」の地獄の日々も「元気な」周期の合間にかなり多めにあったりしましたから。ややこしい人生の始まりでもあった1994年も個人的にかなり印象深い1年ですね。MVは静止画で失礼します。
Horizon / TUBE (1994年)
ついこの間に売った「終わらない夏に」の最後から2曲目のライブではかなり映えそうな曲だと思います。まだ一回もTUBEのライブには行ってないですが、ライブで聴くとかなり盛り上がり気持ちよさそうですね。売っても大したお金にならんかったから残しとけばよかったと少し後悔しています笑。また欲しくなったら買おうかな。1994年の夏はこのアルバムをずっと聴いていたような思い出もあったり。いろいろ懐かしいですね。名曲揃いだったと思います。ライブ映像見るとやっぱりライブ映えする曲ですね。
夏よありがとう / TUBE (1994年)
アルバム「終わらない夏に」のラストを飾るこれまた名曲で。1994年はTUBEで夏は固まってました。イメージが最高すぎて。音楽を聴き始めたばかりの高校1年の僕にとって。まあインドア派でもあったので身体はずっと、ほとんど「うつ」も抱えていたので、家で過ごすことが多かったですが。そういや前年の1993年が記録的な冷夏だった反動か知らないですけど、次の年の1994年が逆にもの凄い猛暑で。30年前とかでしたが、近年並みの記録的な暑さでした。僕が住んでいる大阪市最高気温の記録もこの1994年でして、観測史上最高の39.1度を記録して、しかもほとんど雨も降らなかったので近畿の水瓶と言われる琵琶湖の水位もかなり低くなって取水制限措置が取られるなど、異常気象を意識し出した年でしたね、前年1993年に続いて。まあそんないろいろあった夏でしたがこの曲で感動的に終われたのはよかったかも、です。強引なまとめ方ですいません笑。
瞳そらさないで / DEEN (1994年)
1994年の夏ソングの極めつけはこれだと思います。爽やかでいて切なくて、CDのジャケットのDEENのボーカル池森さんのルックスが完璧で。ZARDの坂井泉水の歌詞と作曲の織田哲郎のコラボ、そして池森さんのボーカルがとんでもなく心地よいところで混ざり合う夏のマジックみたいな。感受性の塊だった15歳の僕はもうどうしようもなくこの曲のとりこになったりしていました。今でも夏ソングでは5本の指に入る名曲だと個人的に思っています。カラオケでも歌いますし、また歌いやすいですし。そういや最近「マツコの知らない世界」によく池森さんが出ていて確か「蕎麦」でしたっけ、熱弁していたような記憶もあります。余談ではありますが。これが初めてDEENをテレビで見た記念でもあったり笑。昔はやっぱり出なかったですもんね。
Feel Like dance / globe (1995年)
小室哲哉が再びプロデューサーからバンドの1メンバーとなって新たに組んだのがこのglobeで。当時破竹の勢いでミリオンヒット、ダブルミリオンもいくつか飛ばしていて、「この上何をやるんや」みたいな感じもありましたが、これが小室哲哉の本気度と相まって、とんでもないバンドに進化していきましたね。あの当時の彼が本気出して音楽をやったのですから、それはやっぱりプロデューサーとしての楽曲とはまた違って、音楽性が最新でいて売れ線で、何をやっても成功するみたいな極限みたいな存在になったりしていたような印象があります。僕もTMN時代の小室サウンドが好きだったのでglobeもすぐにお気に入りバンドになっていきました。KEIKOの伸びのあるハイトーンボーカルと、いるようでいなかったマークのキレのあるラップ、ライム。すべてが小室サウンドを形成するにはこれ以上ないパーツとして融合していたような、やっぱり凄いプロデューサーやなと、振り返ればそう思ったりします。1995年の夏はこの曲で決まり、みたいな感じでしたが、僕個人はこの夏から洋楽に入っていって「ビートルズ」の赤盤をTSUTAYAで借りて「凄い世界」を覗き始めていたのので、もう少しこのglobeと出会うのが早ければもっとハマっていったのでしょうけど、ビートルズの洗礼の前ではやっぱり後列に拝していました。まあでも好きな曲ではあります。思い出ソングとして懐かしいですし。
平和の琉歌 / サザンオールスターズ (1998年)
これはたぶん、サザンオールスターズの1998年に出たベスト盤「海のYEAH!!!」のボーナストラックとして収録された新曲だったと思います。サザンオールスターズはかなり後になってようやくMDで「ベスト」的なものを作ったので、避けていたわけではないのですが、ちょっとタイミングがずれにずれて後回しになっていたような。あまりにも有名過ぎて今さら聞かなくても知っているわ、的な曲が多かったのでなかなかじっくり聴く機会がなかったのかな。夏はもうTUBEで満足してましたし。でも改めてじっくり聴くとみんなが好きになる理由がよく分かって「国民的バンド」たる所以も腑に落ちたと言いますか、そんな感じも受けました。ただ世代がやっぱり80年代とかをずらすとちょっとハマりにくかったので、「涙のキッス」とかもそこまで刺さらなかったですし、出会いのタイミングがTUBEがかなり「終わらない夏に」でドンピシャだったので、こうなったのかな、とか。でもこのベスト盤に収録されていたこの曲はかなり気に入って。桑田さんの語りのような、沖縄民謡をベースにした思いが溢れていて、かなり政治的な内容ですが、考えさせられる大きなテーマを胆力込めて扱える稀有な存在だと思ったりしました。今はアメリカもそうですけど、政治的な立場を表明したら分断を助長するみたいで、ややこしいから、あんまり日本ではそういう意思表明するアーティストは少ないですが、それでも桑田さんはメッセージを出している方ですね。勇気があると言うか誠実だというか、そこがやっぱり多くの支持を受けている一因でもあるのかなと思ったりします。
夏になってしまいましたね。今年も暑いそうです。梅雨が明けるとまた急に暑くなって、熱中症にならないように水分と塩分補給は気を付けないと。あと僕は男性ですが、格好とか気にして熱中症になって仕事や勉強のパフォーマンスが落ちるのが嫌なので、遠慮なく日傘も差したりしております。まあそれくらい昔と比べて「ヤバい」季節となってしまった夏を何とか健康で過ごして、倒れないように乗り越えていきたいと思ったりします。30年前はまだ気楽にいい音楽聴けたりしていたなあとか思い出しながら、夏を出来るだけ健康に、何か楽しみも見つけて過ごせたらなと思います。ではまた何かの10選で。