赤く揺れる
コミットする現実の量が
多段階に多くなる
パニックになる
心は一つなのに
情報という
バーチャルソースが
孤独な傷を
容赦なく
逆撫でしていく
耐えることの限界
また似たような落下
デジャブ
試練なのかどうかも
遠くになる
キレたら内向的な乱射
繰り返す
繰り返す
誰を殺したい
誰を殺したい
すべては自己完結な弱さ
自殺願望な──
言葉にすれば
少しパースペクティブが
上がるから
風が下を通り
身体は浮き上がる
つかの間
宇宙を見る
誰だったかも忘れ
星空が歪んだ後に
降り注ぎ
光の粒が
地上で弾けながら
踊っている
いつかの
線香花火みたいに
静かな夏の夕暮れ
適応障害な波は
あの頃も
いつの時代も
僕を飲み込んで
記憶喪失を刻んだ
カーテンのすき間から
蝉時雨
赤い血のような
夕焼けが
揺れる
揺れる
僕が誰だったかを
いつもそこに
映しながら
カーテンは赤く染まって
揺れる
揺れる
揺れている
傷だらけの
子どものスペースも
ないくらいに
言葉は蒸発を繰り返す
記憶なんて
持たない方が
生きていける
刻まれる教訓から
光の戦士は
この世を形成していく
自分以外は
みんなアンドロイドだと
思いながら
鏡は見ない
パニック障害です──
診断名がついたら
それで終わりのような
安心感があった
ただそれだけ
遠くなる
遠くなる
揺れて
揺れて
僕だったものは
遠くなる
解放される
夢を見ていた──