世界の底

そんなところまで
戻って
考えなきゃならない
自己不全感を
抱えて
社会性を身に付ける
なかなか
二律背反なことを
ずっと
やってきたのかな
いや
大して
社会性は
身に付いてないから
不全感だけ
まるで
哲学者のように
いや
キリストや
仏陀のように
宇宙の真空に向かって
落ちていったのかも
そんなもの
普通の人には無理
勘違いして
自分は特別だなんて
過剰に振り掛けないと
自分で自分を
支えられないから
足りないピースを
足りないままで
生きていくように
仕向けられたなら
人は
どう生きるのが
正解なのか
ただ
答えは
宙空に漂い
時々
孤独な折に
ストンと
世界の底が抜けるような
ヒンヤリとした
胸騒ぎを
落としていくだけ