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「自由形」の時代

column vol.1014

今朝、ニュースチェックしていたら、水泳の嬉しいニュースが目に飛び込んできました。

一昨日、バルセロナで行われた欧州グランプリで、男子200メートル自由形松元克央選手が1分46秒48で優勝

さらに、男子200メートル平泳ぎ渡辺一平選手も2分8秒48で優勝しました。

〈日刊スポーツ / 2023年5月18日〉

ちなみに、水泳競技は基本的には「平泳ぎ」「背泳ぎ」「バタフライ」「自由形」の4つ。

「クロール」がありません。

これは、もともと水泳競技が自由形から始まり速い泳法が自由形の頂点となってきたという歴史があります。

そして、現在のところ自由形の最強が「クロール」で、それ以外の泳法が独立して種目になったというわけです。

ですから、もしクロールよりも速い泳法が見つかれば、きっとクロールという種目が生まれるはずです。

私はこの「自由形」新しい革新の伊吹を受け入れる余白があると、いつも興味深く見ているのですが、最近、社会においても「自由形」がたくさん生まれていると感じます。

今日は私が最近気になった事例をいくつかご紹介したいと思います。

まずは「学校」です。

「校則ゼロ」こそ社会への準備

学生時代、私はずっと校則に窮屈さを感じていました…

特に高校は私立だったのですが、非常に厳格でした……

…体罰が普通に行われていた時代でしたので、「何で服装を着崩したぐらいで殴られなきゃいけないのか…」、ずっと不思議に思っていました…🤔

しかし、最近では自由な光風の学校も増えてきましたね。

この間、「校則ゼロ」で有名な東京都小金井市にある中央大付属高校が記事になっていました。

〈毎日新聞 / 2023年5月15日〉

など髪の色もさまざま。

ピアスをつけたり、ネイルを施したりしている人もいて、まるで大学のキャンパスのような雰囲気とのこと。

同校は「自主・自治・自律」を教育理念に掲げ、生徒が自ら判断することを大切にしているそうです。

ですから、服装についても

周りの大人があれこれ口出しすれば、考える機会を奪ってしまいかねない

石田雄一校長は仰っています。

そして、次のように話を続けます。

大人になればどんな服装をすれば自分にとって有利なのか、TPOが問われます。その場に合わせた服装をするのか、あるいは自分が表現したいことを貫くのか、いろいろな判断があり得ます。そういうのはもう高校生の段階から学ぶべきだと思います。

そういえば昨年、教育関係事業に携わる30代男性のChildish Teacherさん(@TeacherChildish)がSNSで

女性の場合…学校では『化粧するな』と厳しく指導されるのに、社会に出たら突然「化粧するのがマナー」と当たり前のように化粧を強いられるのは、何だか理不尽だと思います。

という投稿がバズったことが記憶に新しいところですが、社会に出ると「正解がないこと」ばかりに晒されます。

自分で解を見つけるためにも

小学校 → 中学校 → 高校 → 大学・短大・専門

と、大人に近づくにつれて、「自由」に向き合う練習を増やせる環境をつくっていけると良いのかもしれませんね。

メンズ美容室に若い女性客が殺到!?

髪型、服装ということでいえば、美容室の世界でも新しい「自由形」が見られます。

最近、「メンズ」を謳う美容室女性客が増えているそうです。

〈デイリー新潮 / 2023年5月14日〉

その主流の年代は、中高生からまもなく就職する若い世代の女性まで。

女性客のビフォーアフターをSNSで配信している美容室「LIPPS hair(リップスヘアー)」のデザイナー(スタイリスト)、石井里奈さん曰く、逆転現象が始まったのは2021年

Instagramのリールに、長く担当している女性客の動画を投稿してみたところ「バズった」とのこと。

そうした中、今の時代っぽいなと感じたのは、「推し」になり切りたい人たち

石井さんがお客さんから「こうなりたい」を見せられる写真について、このように語っていらっしゃいます。

よく拝見するのは、King & Princeの平野紫耀や永瀬廉、BTSのV(テテ)やジョングク、なにわ男子の高橋恭平たちの写真です。

女性客が男性タレント(推し)になり切る

昨今では「推しが好むような異性」に変身するのではなく、「推しと同化したい」というニーズが生まれているというわけですね。

メンズコスメもますます伸長していますが、そういえば以前、NHK「ジェンダーサイエンス」という番組で

人間の脳は完全に男性寄り/女性寄りと言える人は全体の10%にすぎず、残りの90%の人の脳は「男女モザイク脳」である

と言及していたことを思い出しました。

もしも、それが本当ならば、表現がますますジェンダーレスで自由なものになっていくのでしょうね。

自由な表現へ “履歴が残らないSNS”

「自由な表現」ということでいえば、最近注目しているSNSがあります。

それは「スナチャ」です。

正式名称は「Snapchat(スナップチャット)」

“履歴が残らないSNS” としてZ世代の若者の支持を集めているのです。

〈マネーWEB / 2023年5月7日〉

以前、【次のSNSの注目株とは?】という記事でも、バイドゥ株式会社Z世代を対象にしたアンケート調査「トレンド寸前!次世代SNS TOP10」で10位だったことをお伝えさせていただきました。

スナチャの特徴は、履歴が残らないだけではなく、「いいね」「コメント」機能など、これまでのSNSが重視してきた機能を排除していること。

ゆえに、周りの反応に気疲れせずに、自分の表現したいことを自由に発信できます。

実際に「スナチャ」を愛用している男子学生Aさん(21歳)は、このように語っていらっしゃいます。

魅力なのは、投稿の内容がどのくらいの時間で消えるかを設定できるところですね。たとえば10秒で設定すると、友人が画像を見たあとに10秒で削除されるんです。大学生って、ちょっとイタいこととか、闇投稿とかしちゃうじゃないですか(笑)。そういうポエムみたいなやつって、ツイッターとかインスタに投稿するとずっと残ってしまうので、後悔することもある。

もちろん、表現は節度を守らなければなりませんが、SNS疲れにならない気軽なプラットフォームがあることの存在意義はあるでしょう。

そういえば10年ぐらい前、私もTwitterの裏垢「社会人の悲哀」を表現したポエムを投稿していたことを思い出しました…

全然、フォロワーも増えず、誰にも見られていませんでしたが…(笑)

…まぁ、それも良い思い出でということで…😅

いずれにせよ、今日の社会にはさまざまな自由形が増えてきていることを実感します。

皆さんも、ぜひお気に入りの自由形を見つけて、楽しんでみてくださいませ。

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