カレーには、レンコン。
レンコンって、不憫な野菜だ。
私にはそう感じる。
農家の人は、泥にまみれながら収穫する。
調理する側は、調理しながら文句を言われる。
もちろん愛情があってのものだが、なかなか愛されにくいイメージなのだ。
でもそんなレンコンには、野菜の中で特筆するべき個性がある。
それは食感だ。
シャキシャキとした食感は、他の野菜ではなかなか産み出せない。
きんぴらごぼうに、ハンバーグ。
天ぷらに、レンコンのフライ。
食卓の万能選手として、主役になることもあれば脇役として輝くこともある。食卓のアクセントとして使われるレンコンはとても有能だ。
但し、れんこんを使った料理をしない人にとっては、硬くて調理がしにくいと思われている。
実際にその通りだ。
包丁でレンコンを切ろうとするとものすごく硬い。
正直うんざりする。
でもその硬さこそ、あの食感を生みだしているのは事実だ。
レンコンで食卓が華やかにならないかも知れない。
他の食材を彩るための縁の下の力持ち。
でも、食の楽しみが増えるからレンコンを使う。
カレーだってそうだ。
我が家のカレーには、毎回レンコンが入る。
レンコンを細かく細かく切り刻んで、ひき肉と一緒に炒める。
そうすると、シャキシャキした食感カレーの完成である。
普段のカレーも美味しい。
でも食感のあるカレーは、もっと美味しい。
こんなカレーが食べられるのは、日本ならではだ。
ちなみに、殆ど我々が手にするレンコンは、メイドインジャパン。
関東では茨城産、関西では徳島産のレンコンに出会うことが多い。
他にもブランドレンコンもある。
私の住んでいる大阪では、門真れんこんが有名だ。
また、千葉県の長南町には金坂蓮魂(かねさかれんこん)と言う糖度の高いレンコンもある。
こんな形で、レンコンにスポットライトをあてるのも面白い。
折角日本で育っている野菜なのだから、レンコンを使わない手はない。
「カレーにはレンコン」と言うイメージはないかも知れない。
でも、レンコンが日本の食卓を救うのは事実だ。
毎週金曜日は、我が家はカレーを作る日。
我が家では今夜も、レンコンがカレーと共に輝くのだ。
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