詩人:絵本作家;林 木林さん
今年の始め、あることに気づいて一人興奮してしまいました。
16年前に書いたブログの記事。「詩のボクシング」第4回全国大会について書いた文章です。他を圧倒する才能でチャンピオンを勝ち取った無名の新人の登場に衝撃を受けて、驚きもそのままに記事を残しました。
これがその時の記事です (noteに再掲載) ↓
チャンピオンの名前は林 木林(はやし きりん)さん。
私は記事の結びにこんな言葉を書きました。
「林さんのこれからの活躍に期待します」
記事を書いて16年後。"林 木林"で検索すると出てくるわ出てくるわ。現在は詩人、絵本作家(文)として活躍されています!
こんなにうれしいことがあるかな。興奮がおさまらない・・・
図書館で取り寄せられる本はすべて借りました。蔵書がなくてどうしても読みたかったものは自分で買いました。
買い求めた詩集を読むことで、林さんの才能をあらためて感じました。
圧倒的言語感覚の持ち主です。奔放な言葉から広がるイメージと発想のジャンプ力に加えて、言葉遊びの面白さが林さんの持ち味です。なるほど絵本作家(文)として活躍されてるのも納得ですね。
この絵本が面白いものぞろいなんです!何十冊もある中から厳選して・・
ここからは林 木林さんが手がけた絵本を紹介します。
*** *** ***
たのしいたのしい絵本です。小さなお子さんがいるご家庭におすすめ。親子で何度もたのしめるユーモア絵本。カバー表1袖の言葉をご紹介 ♪
おはしに はさまれたくないと
ふたごの たこたこウィンナー
とこ たこ とこ たこ
にげました
そらから おはしが おってきます
とこ たこ とこ たこ
かくれたよ
どこ たこ?
続きが読みたくなりませんか?(^^)
◇
ちびっこが集まる読み聞かせ会で盛り上がること確実の一冊。カバー表1袖の言葉をご紹介 ♪
あさ、にわとりくんが みんなを
おこします。
「ぼくたちも おこしたいよー」
とりたちは うらやましくて
しかたありません。
にわとりくんの まねをして
にわとりくんと おなじように
ないてみますが・・・。
こけこっこーってみんな鳴けないんですよ。はとくん とか「こけぽっぽー」だもんなあ。ページをめくるのが楽しい絵本です。
***
林さんは翻訳絵本もたくさん手掛けています。言葉のセンスがいい。海外の絵本だということを忘れて夢中になります。その中から2作品紹介します。
男の子がくまさんを探すお話。いろんなところを探すけど見つからない。でも男の子が気がつかないだけで、絵のどこかにくまさんが隠れてるという仕掛け。子供がこれ読んだら、ここにいるよーって教えたくなるんだろうな。
◇
小さい頃ぬいぐるみが一番の友達だった人にぜひ読んでほしい。そして現在進行形のお子さんにも。この絵本読んだら胸がきゅーっとなること間違いなし。ハッピーエンドなので安心してどうぞ。おすすめです。
***
ふたたび林さん(文)の絵本をご紹介します。たこたこウィンナーや こけこっこーより対象年齢は上がります。言葉遊びだけじゃない林さんの世界を堪能してください。物語にきっと魅了されるはず。泣ける2作品紹介します。
林さんの代表作です。この絵本を一番お薦めしたい!言葉にならないくらい感動しました。どうやったら伝えられるだろう。
読んだ人の心のなかにひだまりが広がる素敵な作品です。
◇
『ひだまり』と同じ林 木林さん(文),岡田千晶さん(絵)コンビによる作品。女の子が生まれたときに初めて灯されたろうそくのあかり。年老いるまでずっと見守り、灯りをともし続けたろうそくは、もしかしたら絵本を読み聞かせる親の姿なのかもしれません。ずっと手元に置いておきたい一冊です。
***
最後に紹介するのは大人向けの絵本です。
タイトルに惹かれて、でも図書館にはなくて…。
それでも読みたくて買い求めた絵本、をご紹介します。
『二番目の悪者』とは誰のことなのか?
レビューで「現代版のグリム童話」と書いてた人がいました。まさにその通り。ライオンをはじめいろんな動物が出てきますが、これはまぎれもなく私たちの物語。大人向けの絵本ですが、小学生でも十分理解できます。
この絵本の帯にはこんな言葉が書いてありました。
「考えない、行動しない、という罪」
この絵本のような結末にしないため、自分ができることはなんだろう。自問自答の大切さを教えてくれる絵本です。
*** *** ***
林 木林さんをご紹介しました。いかがでしょうか?まだまだ紹介し足りないけど、ここから先はみなさんで調べてぜひ読んでみてください。
子供と一緒に絵本をひらくとき、読み聞かせ会で子供たちと盛り上がるとき、ひとりで読みふけるとき・・、
絵本ってすごい!とその無限の可能性に気づくはずです。
まずは一冊読んでみませんか?