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短篇集

23
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2020年9月の記事一覧

短篇【夜風が調律してくる】深川麻衣

『髪切ったの、どう?』 そういえば、この言葉はどういう意味だったのか。2日前のたわいもな…

Aene
4年前
3

短篇【身体が。】齋藤飛鳥

衝動的に生きていたのは、高校に上がって数日間経った春の平日まで。 何をするにも後先考えず…

Aene
4年前
1

短篇【夏に生きるだけ】橋本奈々未

冷房は25度がいい。 体温に合わせて順応していく流動体たちが私の課題への熱を丁寧に包んでく…

Aene
4年前
2

短篇【この距離から見つめる愛が】白石麻衣

「頭痛が痛い」 昔から麻衣が良く使う言葉。 テスト勉強で新しい言葉が頭の中に羅列されても…

Aene
4年前
3

短篇【plastic love】西野七瀬

揺れる_______ シングルベッドで寝る僕らはかなり密着したままで五月の微力ながらに火力が強…

Aene
4年前
2

短篇【夢見る機械】齋藤飛鳥

下校の夕暮れ、空は楽しく晴れていた 赤く光る空に映える騒々しい雲が、 今でも少し憎たら…

Aene
4年前

短篇【テレポート】清宮レイ

シャーペンよりも鉛筆の方が気持ちがいい。 古い文化という理由で固執してるわけじゃなく削るという過程で生まれた芯先で書く活字の魔力に浸透していた。 勢いで任せた私の活字から見える力はシャーペンでか弱く儚く見えてしまう。 私は一式箱の中身を期待の筆で染め上げてやった。爽快な苦労も露知らず、故に高まった遊び心で教室の隅で高揚する。 黒点から連なる太い活字への成り方が好きで、特待的に謙る。そういえば見渡すと言葉の世界が平面に広げられている。 世界を創る事が出来た。 『……

短篇【感情線】森田ひかる

「貴方が聴いていた曲のタイトルが思い出せない」 耳に置くと素早く心地良い低音、BPM120で足…

Aene
4年前
3

短篇【Hello Everything】梅澤美波

隣の席にいる私は彼が好きみたいだ。 彼の長い前髪は切りたくなるけど、先生に指されると驚く…

Aene
4年前
6

短篇【夜間飛行】渡邉理佐

蝉達の切削な合唱が途絶えていく秋の始まり まだ残暑の延長で再開した学校に止め処なく労る生…

Aene
4年前
3

短篇【地球人になった気がする】鈴木絢音

この星は人の意識で汚れて行った。 それは自然環境的な問題ではなく、悪意や悪用を重ねた人間…

Aene
4年前
2

短篇【初恋】鈴木絢音

私はただ本を読むだけ 貴方はただ隣にいるだけ それだけでこんなに苦しいとは思わなかった。 …

Aene
4年前

短篇【SUN DANCE】齋藤飛鳥

9月28日の昼間はまだ想像以上に涼しくて、重ね着を楽しむ頃でもあった。時計の針が頂点で連な…

Aene
4年前
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短篇【煌めく流星の中で】小坂菜緒

光は瞬く間に消えていく、それは人との関係も同じで。 プラネタリウムの仕事は基本単純で、座席などの案内と受付業務と開演前と開演後に大きく動く以外に特にやることはない。 だから空いてる時間には子供と会話したり 中に入って星を観る事を許されていた。 そんな緩い仕事を大学に入ってから2年ほど 無心にやり続けている。今までこの仕事が惹きつける力が理解出来なかった。 そんな中いつもの”常連さん”が来る、 いつもの時間に。 少し不本意な笑顔で接客する私に 「あの、すみません…」