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蛸文(たこふみ)
2025年2月6日 22:23
オススメ度(最大☆5つ)☆☆☆☆☆〜連続焼死体殺人事件〜本作はM・W・クレイヴンによるサスペンス小説で、英国推理作家協会賞のゴールド・ダガー賞を受賞した話題作である。2025年2月現在で5作品発表されているワシントン・ポーシリーズの第1作目だ。物語は、ストーンサークルで発見される焼死体連続殺人が行われる中で、主人公・ワシントンポーが事件と繋がりをもつことが明らかになるところから始まる。
2025年1月11日 09:15
オススメ度(最大☆5つ)☆☆☆☆〜叙述トリックの名作〜ミステリー小説において、「叙述トリック」というワードを出してしまうとそれ自体がもはや「半分ネタバレ」になってしまうのだが、本書は出版社の紹介文にも「叙述トリックの名手・折原一の”原点”に位置づけられる名作」という記載があり、「これは面白い叙述トリックですよ」と宣伝しているため、まぁ、ネタバレ前のこの時点で「これは叙述トリックものですよ」と
2024年12月29日 11:01
オススメ度(最大☆5つ)☆「屍人荘の殺人」が傑作すぎて、続編の「魔眼の匣の殺人」もなかなか面白かったので、かなり期待して読み始めた剣崎シリーズ第三弾となる本作。冒頭からこんなことを書いてしまうが、僕はこのシリーズはここで読むのをやめようと思う。というのも、第三作目となる本作があまりにも残念な内容だったからだ。前の2作は素晴らしい出来だった。一作目で起きた異常事態(ネタバレを避けるた
2024年12月19日 22:42
オススメ度(最大☆5つ)☆☆☆☆〜メモ帳サイズのホラー短編〜ホラー小説が好きで、色々検索していたところ何かと目にした本作。気になって書店で見つけたところ、その見た目にまず驚いた。文庫本よりも小さい片手に収まるメモ帳ほどのサイズであり、ページ数もそんなになさそうであった。見た目の珍しさに思わず即購入してしまったのだった。〜余白部分が怖い〜さて、そんな見た目とは裏腹に結構怖くて良かった
2024年12月8日 19:20
オススメ度(最大☆5つ)☆☆☆以前読んだ「方舟」がかなり衝撃的なミステリ小説であった。その同シリーズとも言える本作は以前からずっと気になっていた作品である。あらすじは、リゾート開発計画の視察のために、とある無人島に来た9人の男女。島には大量の爆弾があることが判明した後、とある殺人事件が起こる。犯人からは「犯人を見つけようとする者がいた場合、島を爆破する」というメッセージが。島に残され
2024年11月27日 11:04
オススメ度(最大☆5つ)☆☆☆☆いやぁ、すごい小説だった。本作は世界から一文字ずつ文字が消えていき、その名称にその文字を使うモノ自体も世界から消えていく、というトンデモ設定のメタ小説である。例えば、その世界から「あ」の文字が消えると、世界から「愛」や「あいつ」の存在が消えてしまう。さらに、消えた文字が氏名で使われている人はその人自体が消えてしまう。例えば、「た」の文字が世界から消えたら「
2024年11月22日 09:35
オススメ度(最大☆5つ)☆☆☆☆〜朝井リョウさん最新作〜「正欲」以来、三年ぶりとなる朝井リョウさんの新作。朝井リョウさんは大好きな作家さんの1人で、今まで読んだ作品はどれも心を打たれてきた。その大きな理由の一つは、朝井リョウさんが常に現代的なテーマに対してメスを入れる鋭い視点を持っているからだ。「正欲」では「多様性」という言葉に鋭いメスを入れてきた。多くの人が感じていた違和感を見事に