マガジンのカバー画像

【小説編】蛸文(たこふみ)の読書記録

86
僕の読書記録・小説編です。
運営しているクリエイター

2021年3月の記事一覧

【殺戮にいたる病】(ネタバレあり)その結末はおぞましさの最たるもの

【殺戮にいたる病】(ネタバレあり)その結末はおぞましさの最たるもの

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆

〜久しぶりに心が躍ったどんでん返し〜「どんでん返し 小説」と検索すれば、必ずと言っていいほど目にするこの作品。

これまでなんとなく読む機会が無くて、今回手にしてみたのだが、30年前の作品とは思えないほどその結末には興奮した。

この作品を読んだことある人からすれば、「この結末に興奮した」などと言えば、神経を疑われるかもしれないのだが笑、なんとも綺麗に騙された

もっとみる
【星の王子さま】何度も何度も読み返さないといけない

【星の王子さま】何度も何度も読み返さないといけない

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆

〜一回読んだだけでは感想は難しい〜実は、僕がこの星の王子さまを読んだのは今回が2回目である。

1回目はたしか大学生の頃だったと思うが、その時にはなんの感想も生まれなかった。しかし、妙に記憶の中に残っていた不思議な作品だった。

そして、約10年の時を経て、今回ふと思い出してもう一度手に取って読んでみたのだ。
読み終わると、こんなに深い物語だったのかと驚くと同

もっとみる
【1984年】不気味な支配体系が広がるディストピア小説の傑作

【1984年】不気味な支配体系が広がるディストピア小説の傑作

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆☆

〜ディストピア小説の最高傑作〜20世紀最高傑作のディストピア小説、という背表紙の宣伝文句も然り、昨年までのトランプ政権下で、またさらに売り上げを伸ばしたと言われている本作。

数年前から気になっていた小説であったが、読書脳になっている今しか読めない!と思い立ち手に取った。

いわゆるディストピアSFなのであるが、その面白さは群を抜いている。ましてや、この作品

もっとみる