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REVIVE 全曲解説 (文字起こしEdition)

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1stアルバム『REVIVE』リリース時のライブにて配布された特典CDに収録の『メンバーによるアルバム全曲解説』を文字起こし&編集した記事です。
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はじめに

先日、Twitterで見かけたこの画像。 これは我々、THE UNCROWNEDが1stアルバム「REVIVE」をリリースした直後のライブの会場で配布した特典 (サイン入り写真 + CD-R) なんです。 俺もモノは持っていません。(データは持っていますが・・・) 写真は1stアルバムのリリース当時のもので、当時はSHAL (Vo)、Takeshi (Gt)、Naoki (Ba)という3人編成でした。 メンバーが栃木、東京、三重と離れているので、なかなか3人が揃うことも

① SHIVER

Takeshi(以下、T) :では1曲目のSHIVERから…。これは仮タイトルが「くっさいの」で、その名の通りクサメタル (大げさな構成や強烈な哀愁を伴うメロディーを持ったメタルの呼称) を意識した曲です。俺が前にやっていたバンド用に書いてあった曲をSHALねーさんの音域や歌のスタイルに合わせて再編したんですけども…どうですかね?(笑) Naoki(以下、N) :僕はガツンとくるサビとか、ちょっとクラシカルなアレンジなんかも含めてカッコいいんじゃないかと(笑) T:因みに

② REVIVE

T:じゃ、次は2曲目のREVIVE。これは仮タイトルが「ほんまに最後の」。タイトル通りこの曲で曲作りは最後にしましょうよって感じで(笑) S:そうですね、うん。 T:アルバムの収録予定曲が揃った段階で「これ、イヤ」って思う曲が1曲でてきたから、新たに書いた曲なんやけど…。 N:その時ちょうど僕とSHALねーさんがMVの候補曲でもめてた頃で…。 S:そうですね(笑) かなりもめてましたね。 N:この曲が出来たことで…。 S:意見が一致したね。 N:そんな最後の曲が

③ INFINITE

T:では次は3曲目のINFINITEです。仮タイトルは「ポップ代表」で、その名の通りアルバム中ではいちばんポップな曲かなって思ってます。これは1番目に出来た曲やったっけ? S:そう、いちばん初めです。 N:これも兄の前バンド時代の… T:うん。それを再編しまくって、しまくって…、リフは元のままやけど歌のメロディーは完全に別もの。 N:結果、元よりも良くなったと思いますけどね。 T:この曲のサビのコード進行はポップスのヒット曲によくあるパターンで、このパターンで曲を書

④ BLUE MOON

T:では次は4曲目のBLUE MOON。この曲の仮タイトルは「THE メロハー」(※メロディアス・ハード・ロックの略称)だったんですけども、ここまできたら大体お分かりの通り、うちらの仮タイトルは大抵曲調を表したものになってます。今まで音楽をやってきた中で、Jポップ的なメロディーを持ったハードロック調の曲を作って「うちらの音楽はメロハー!」って主張しても、海外のメロハーを好んで聴いている人達には認めてもらえないと感じていたんですよ。日本人的な解釈が多分に含まれていると「それはJ

⑤ RELUME

T:次は5曲目のRELUME。これも仮タイトルを言うと「泥くっさいの」でした。 S:あー、そうでした! T:何が泥くさいのかと言うと、ブルージーなイメージ? それを泥くさいと言うのかどうかはわからんけど、自分の中では泥くさいというイメージやった。 N:先行して「くっさいの」があったから…。 T:それに対抗して「泥くっさいの」って付けた部分はあるかな? N:これは他の曲と雰囲気が違って、アルバム中のフックになってる1曲かと。 T:アルバムの中で色んなバリエーションを

⑥ BRAVE MY HEART

T:次は6曲目のBRAVE MY HEART。この曲は仮タイトルが「甲子園」でした。 S:(笑) T:甲子園って野球の甲子園な。 N:そのこころは?(笑) T:この曲のAメロ (0分24秒~) のメロディーを思い浮かべてもらって、それを吹奏楽というかブラスバンドが演奏しているのを想像してください。これって高校野球の応援に来ているブラスバンドが演奏してそうなメロディーじゃないかなぁ…と。 N:確かにわかるかも(笑) その後に「かっ飛ばせー」ってくるような(笑) T:

⑦ TOWARD YOU

T:次は7曲目のTOWARD YOU。 N:これは元々僕が書いた曲に付いていたタイトルを略して、我々は「ほんえが」と呼んでました。この曲は兄ではなく僕が作曲した唯一の曲なんですけども、アルバム中ではミディアム・バラード的な位置付けになってるんじゃないかと。 T:いちばんJポップ寄りかな、うん。 N:そもそもTHE UNCROWNED用に作ったんじゃなくて、他にやってたユニットで何かしら形にしようと思っていた曲です。聴いて下さった方はピンと来るかもしれないですけど、僕が大

⑧ DUELLO

T:次は8曲目のDUELLO。仮タイトルは「根暗魔人」だったんですけど、意味不明なので説明しておくと…。根暗というのはネオクラ (クラシック音楽の影響下にあるヘヴィ・メタルのジャンルであるネオ・クラシカルの略称) からきています。日本のメタル・ファンから鍵盤魔人と呼ばれているRichard Andersson (スウェーデン人キーボディスト) という人がいるんですけど、彼が作るようなネオ・クラシカル系の疾走曲ということで根暗魔人というわけです。この曲は彼へのオマージュ曲になっ

⑨ UNWAVERING

T:次は9曲目のUNWAVERING。これは「アニはや」という仮タイトルでした。アニソンぽいメロディーの速い曲って意味なんですけども、1曲目のSHIVERがわりとダークな雰囲気を持った疾走曲だったので、その反対の雰囲気を持った疾走曲が欲しいなと思って書いた曲です。 N:この曲はSHALねーさんが…。 S:うん、これはお気に入りです。初めて聴いたときからこれは大好きだな、と。そこから変わらず今でも9曲の中でいちばん好きですね。 N:それでMVの選曲でもめる…。 S:そう

さいごに

いかがだったでしょうか? 各曲とも約1500文字でまとめて頂いてありますが、特典音源のほうでは各曲5分くらいのグダグダトークでした (苦笑) 改めて読んでみると、当時は今とは違ってヘヴィ・メタル、ハード・ロックであることに拘って作っていたんだなって思いました。 我々のルーツっぽい部分も垣間見られる内容で、より作品を楽しんで頂くためのネタとしてはなかなか良いんじゃないかと思います。 あとSHALの発言がやや少なめでしたね。 当時の彼女は作詞、レコーディング等は勿論のこと、そ