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読書感想文⑰

 堀江貴文さんの『東京改造計画』について感想文を書きました。

 東京都が立ち上がり、未来に進んでいくために必要な提言37項目が書かれています。

 東京都の現状についての批判がたくさん書かれていますが、ただ批判するだけではなく、「希望はまだある、生きるために立ち上がろう」と改善策も描かれているのでこれからの指針にもなり得る本だと感じました。

 東京都への緊急提言37項が経済、教育・社会保障、新型コロナウイルス対策、都政、未来の生き方の各章に分けて書かれています。

序章 東京都は政治屋たちの私物じゃない
第一章 経済
第二章 教育、社会保障
第三章 新型コロナウイルス対策
第四章 都政
第五章 未来の生き方
終章 今こそ、明るい未来のために、立ち上がろう

僕は、
どんな攻撃を受け、
反対意見にさらされようとも、
自分の意見で提言を続ける。
自分の行動で証明し続ける。

 ☝は終章に書かれていた文です。堀江さんの本気度、行動力や意志の強さを読み取ることができます。
 ネット上では賛否両論の意見がありますが、批判や反対意見を受けながらも保身に走らず、東京、日本のために行動できる政治家に一票投じたいと思うようになりました。

 この感想文では、緊急提言37の中で面白いと思った3つについて書いていきます。

1、現金使用禁止令(第6項)

 中国や韓国ではキャッシュレス化が欧米以上に進んでおり、八百屋さんで大根を買うときであろうが、屋台で豚足やおでんを食べる時であろうが、クレジットカード1枚あればOKだ。

 日本がキャッシュレス化で後れを取っていることは知っていましたが、八百屋でさえ現金を使わないということには、とても驚きました。

 現金大国である日本では、キャッシュレス決算比率は約20%にとどまっていて、多くの人が現金で決済をしています。
 僕もクレジットカードを持っていないので、ほぼすべてが現金決済です。
 キャッシュレス化に抵抗があるわけではなく、むしろ早く自分をキャッシュレス化したいとは思っています。
 僕は小学生の頃(7,8年前)、父親の仕事の都合で中国に住んでいました。当時の中国では現金が普通に使われており、特にキャッシュレス化が進んでいるとは感じませんでした。
 しかし、現在の中国のキャッシュレス決済比率は、日本よりはるかに高い約60%に上ります。←リープフロッグ現象が起きている

リープ(leap 跳ぶ)フロッグ(frog カエル)現象
 発展途上国などが、既存の技術への発展を経ることなく、いきなり最新の技術に到達する現象

 「デジタルに対応できない人たちを見捨てるのか」という批判に対して堀江さんは「年長者だからといって変わらないでいいと考えるのは、優しさではない。ナメてるだけだ。」と述べています。
 その通りだと思いました。一度キャッシュレス化を経験すれば、年長者の人にとっても、同じように便利、かつなので外圧的、強制的にでもキャッシュレス化を進めるべきだと思います。
 現在は新型コロナウイルスの感染拡大が続いていますが、キャッシュレス化は感染症を防ぐ衛生対策にもなり得ます。
 現金は、面倒であり不潔です。
 今こそキャッシュレス化を普及させるチャンスです。

2、学校解体で子供の能力を開放する(第18項)

 「右へならえ」の軍隊式教育は高度経済成長時の日本にはずいぶんと貢献した。決まりきったことをひたすらがんばれば結果が出た時代には、余計なことを考えずに「右をならえ」をする人間が優秀とされたのだ。
 スマホ一台で世界が一変するような変化の速い時代において、「右へならえ」をする人間は対応できない。さらに言うと、「右へならえ」をする人間はもはやロボットに代替される。
 僕たちは常に頭で考え、変わり続けないといけない。(第18項目)

 「学校に行って勉強して、放課後に遊んで帰ってくる」それが当たり前だでした。僕にとってはそんな当たり前が小学校の頃の思い出です。同じような思い出を持っている人も多いのではないでしょうか。

 ここでいう学校解体とは、オンライン授業の導入を指しています。
 オンライン授業を導入することで、得意な子はどんどん学習でき、不得意な子は個別に面倒を見てもらうことができるので教育全体の底上げになるというのです。確かに一理あると思いますが、思い出が損なわれることには抵抗があります。

 あくまで個人的な感覚ですが、オンライン授業は冷たい感じがします。効率を求めてオンラインで授業することと引き換えに、人間として大切な温かみが損なわれるべきではないと考えます。

3、大麻解禁(第20項)

 大麻解禁に賛成だから、この項が印象に残ったわけではありません。

 「悪いものは悪い」と言って議論することすら否定した瞬間、人は思考停止する。これは危険だ。
 世の中を進めるために必要なのは、まずゼロベースで考えてすべての常識を疑ってみる意識だ。

 「サンデージャポン」で堀江さんが「大麻が実際にどれだけ人体に有害なのか犯罪率を上昇させているのか、正しい数字を検証し、解禁、非犯罪化も視野に入れた議論が必要だ」と発言した際、他のコメンテーターは堀江さんのことをこぞって袋叩きにしていました。
 この本でも書かれていましたが、僕も実際にテレビで見ていたので、このシーンを鮮明に覚えています。

 僕は大麻の何が良くて何が悪いか知りません。
 「サンデージャポン」に出ていたコメンテーターも同じ程度の知識だったと思いますが、「大麻は悪いから悪い」と決めつけた態度を一貫して取っていて、堀江さんの話を最後まで聞かず、議論するつもりはないという感じでした。
 僕なんかからしても違和感を覚えました。こんな人たちに日本を任せていいのかと不安を覚えるほどです。

 「人の話は最後まで聞く」という小学生の頃に習うこともできない決めつけ人間にはなりません。、ゼロベースで多角度から考える人間になります。

 この他にも、「都職員の英語公用語化」「江戸城再建」など、興味深いトピックがたくさん書かれています。一つ一つのトピックは数ページしかないのでとても読みやすいです。
 堀江さんは相変わらず鋭い言い方、書き方をしていますが、一つの意見として取り入れるのにはいいと思うのでぜひ読んでみてください。

「日本は外圧でしか変われない」

 本の中に何回か書かれていた言葉です。つまり、今はチャンスです。
 新型コロナウイルスの感染拡大をただ乗り越えるだけではなく、同じような脅威にさらされても耐えられるだけの力を得るために、変わらなければならないのです。

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