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世界がわたしを思い出した日

今週、「あ、世界が急にわたしを思い出したな」という日があった。

大げさだけど、たまにそういう日があるような気がする。久しく連絡を取りあっていなかった知人から連絡がきたり、仕事が飛び込んできたり、友人から誘ってもらったりすることが、なぜか「ある1日」に集中するのだ。

そんなとき私は、「ああ、今日は世界がわたしを思い出した日だな」なんて思う。

きょうは世界がわたしを思い出した日

その日は晴れていていい天気の日とは限らない。雨の日もあった。いや、むしろ雨の日のほうが多いかもしれない。そんな日に限って、「今、とある場所にいるんだけど、すごいレースと生地をたくさん譲ってもらってて、タケチさんも今から来ませんか?」なんていう連絡が来る。全人類がきょうはもう一歩も家の外へ出たくないと願うであろう、とんでもない土砂降りの日に。

しかしその日が「世界がわたしを思い出した日」だった場合、わたしはそれに逆らってはならない。ありがたく応えないといけないのだ。なぜなら、世界は無理難題をわざと突きつけて、わたしを試そうとしているのだから。チャンスはそういう日にこそ転がっている。

「行く」

だからわたしが答えられるのは、このたった一言だけ。

もしくは「やる」

それだけ。

四月の木曜日、世界はわたしを思い出した

朝、起きがけに寝ぼけまなこでスマホをチェックしたら、1通のメールが届いていた。海外からのメールだ。

寝起きで状況がちゃんと理解できていないままにメールを読み、添付されたドレスの写真を見て飛び起きた。なんじゃあこりゃあ。めちゃくちゃ素敵なドレスやないか!

海外からの、とても古いウェディングドレスのリメイクの依頼だった。依頼者は、もうすぐ日本へ一時帰国するという。まず考えたのは、納期のことだ。一時帰国のスケジュールを見たら、忙しい時期とがっつり重なっている。

躊躇はしたが、心はやりたいと言った。

こういう、次の扉が開くような重要な仕事は、「よりによってなんで今?」というタイミングでやってくるものだ。きっとわたしは試されているんだ。世界から。

あまりにも素敵で、思わず娘に写真を見せた。すると娘は言った。
「この仕事(ドレス)、他の人がやってもいいの?」

娘のことばに、心は決まった。

「わたしがやる」

世界が思い出したのは、それだけじゃない


どうやら近いうちに、ラジオに出演することになりそうだ。

まだ確定ではないし、今後の取材の結果によってはどうなるかはわからないのだが、今のところ、たぶん。関東の番組らしいので、正式に決まったらまた。

それにしても、なんという1日だろう。

ルーロットと木香薔薇 

月が射手座に?

あまりにも急にわたしのことを思い出された気がしたので、きょうは何かあるのか? と星占いを見てみたら、立て続けに連絡のあった午前中、月がわたしの星座である射手座にいたらしい。これは何か関係があるのだろうか。

わたしはここに居るよと言い続ける

まあでも正直なところ、わたしがほそぼそとでも発信していたからだと思う。

たとえばわたしがやっている結婚式の事業は、めずらしいので今までたくさん取材を受けて来た。「なんでそんなに取材がくるんですか」とよく聞かれるけど、答えは簡単。取材にきてくれた数の、およそ30倍の量(いやもっとかも)のプレスリリースをかけているからだ。

その割には実績に結びついていなかったのが謎なんだけど、とにかく発信しないと見つけてもらえないってことだけはわかった。

「わたしこんなことやってます。結婚式が大好きなんです。ドレスを愛しています。ええ片思いですよ。でもいいんです。しあわせなんです」

って、ずっとずっと言い続けていたからだと思う。それはもうしつこいくらいに。世界に、わたしはここに居るよって、言うだけは言っとかないとね。

Instagramはタイムラインに表示されるタイミングが重要だから、けっこう時間を気にする。けど、noteやブログは時間には関係なく、そっと置いてくる感じ。いつか誰かが拾ってくれることがあるのが面白い。

noteをやり始めた頃に書いた、いいねが5つくらいしかついていなかった記事を拾ってくれて、「これをベースに短編小説を書いてみませんか」と言われることもある。コンテストに応募したけどかすりもしなかった記事を拾ってくれて「こんど会社のnoteを作るから○○をテーマにした小説風コラムを書いてみない?」と言ってくれることもある。何がどうつながるのかは、発信してみないとわからないのもおもしろい。

もちろん答えは決まっている。

「やる」

見つけてくれてありがとう

どちらにしてもわたしを、見つけてくれてありがとう。

今日からまた、ものすごく忙しくなる。6月中旬まで走る。でもなんとか1週間にいちどは、note書きたいと思う。


ときどき置いておくので、また見てみてね。


この広い世界の中でわたしを見つけてくれてありがとう






だれにたのまれたわけでもないのに、日本各地の布をめぐる研究の旅をしています。 いただいたサポートは、旅先のごはんやおやつ代にしてエッセイに書きます!