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絵を描いて発表することを通して思ったこと

ブログを再開します。とは言っても制作の時間の方が主なのでぼちぼちと。
心境の変化により、改めまして自己紹介文を作りました。

絵を描いて発表することを通して思ったこと。
アートはいつも誰にでもその隣に寄り添うということ。誰にでも救いとなるということ。
アートは人の想いから生まれるから。

また少しずつ私自身のアートへの想いが分かってきました。
誰かが私の絵を見た時に喜び楽しめて、また平穏になる時間をもってほしい。。

「山の絵」

「レザーバーニング作品」

南信州の画家、上林泰平です。
油彩画なども描きますが、現在レザーバーニングアーティストとしても活動しています。

まずは私が現在のアートへの考え方に至った経緯を人生を追ってお伝えさせてください。

私の画家人生は小学生〜高校生までの間に、生まれ故郷である岐阜県高山市のアートスクール「ぽころこ」に通ったことがきっかけで始まりました。

ぽころこというのは、スペイン語でちょっとおもしろい、という意味です。その名の通り、油彩画、粘土、彫刻、はたまたキャンプや川遊びまで、アートを通してありとあらゆる「遊び」を体験できる場所でした。
そのおかげか今だ私の頭の中は次々とアートの発想がひっきりなしに生まれてきます。

ぽころこアートスクール


一方で学校生活では小中学校の間5年に及ぶいじめ体験や両親の別居などによりマイナス感情が育まれ、トラウマの塊のような心ができあがりました。元来の性格もあるでしょう。

それ以来、私の絵を描く原動力はそのトラウマによる自己肯定感の低さからとなってゆきます。
絵を描くことで怒りや悔しさ、悲しみの感情をぶつけていたのです。

画家を目指そうと思った18歳の頃は油彩で風景画を描いたりもしていましたが、原動力はやはり個人的な怒りや辛み…次第に暗い世界を描いてゆくようになりました。
暗い思いを拭い去れぬまま、死を考えたことも幾度もありました。

「自画像」

ただ画家になりたい願いだけは持っており、婚約を機に南信州に越してからも精力的に個展や発表を繰り返します。
そして結婚し、長男を迎えました。
日々の生活が一変し、あまりの忙しさに、暗い思いは次第に流されていきました。

反対に何のために描くのか、分からなくなり考え始めました。
個人的な思いを鑑賞者に見せていたことの気づきと後悔を感じました。
分かっていたのは、そのようにして吐き出すように描くことが必要だったということでした。



登山や海外旅行が好きだったので、モチベーションに左右されにくい山や外国の風景などは変わらず描いていましたが、要となる原動力が失われていました。そんなある時レザーバーニング(またはウッドバーニング)という表現に出会いました。

専門のコテを使用し、革や木を焦がして絵を描く方法です。
無垢のものに熱を込めて絵を焼き付ける。。これはおもしろいと思い、独自に始めました。

「レザーバーニングの道具」

様々なものを描いてきましたが、今私は常に手にする革製品にレザーバーニングで絵付けを提供することにしており、これまで何十名の方々の写真と想いを聞き、絵にしてきました。
お客様皆々様の感動を呼び、大切な思い出になったのだということがわかりました。

思い出に残るということが人生の中のスポットライトだとすれば、レザーバーニングを通して、私の作品はお客様の人生にポッと灯りを灯したことが分かりました。


お客様との対話を繰り返すうち、自身の作品作りも変化が訪れます。私の絵を見た時に楽しんだり穏やかになってほしいと思うようになり、私はまた自身のアートを描けるようになっていきました。
制作が日々楽しい!
忙しさの合間を縫い、夜な夜な描くことになれども、描きたい!と思いが募るようになりました。

そして気づきました。
私は様々な形でずっとアートに救われてきたのだなと。
アートとアートを巡り関わってきた人たちに救われてきたのは他でもない私だったと。

私はこの思いを伝えたい。

アートは生きる希望になり得る。
一日の中で喜びや平穏を得られるもの。
アートは人の想いの結晶です。


制作をしながら願います。
革財布に描くことでペットや思い入れのあるものが常に隣にあるという喜びを得られますように。
一日の中で一回は穏やかで平穏な心持ちになれますように。

レザーバーニングと絵画、私が描くことで、皆さんの心に喜びと平穏が生まれてくれたらとても嬉しいです。
未来に向けて、様々な制作や活動をこれからも続けていきます。

ここまで読んでくださりありがとうございました。
また制作をしつつ、ブログも書けたらと思います。

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