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群れを離れて渚に横たわる 一人の獣は 白く燃える太陽に身を焦がして凍えている あざ笑う青空…
さぁ 顔を上げて こぼれる涙は 気にしないで そう 今夜だけは 悲しいことは 忘れてくれ…
Not chosen one I'm the not chosen one One of men A man with no name No praise No…
蒼い 蒼い 沁みるような 空の下 落ちる 落ちる 風に吹かれた 蜘蛛のように 振り上げた…
雨に濡れた メガロポリスのアスファルト 細い脚をシャカつかせる 俺はスパイダー 肉食生物 …
ジョンが街を飛びして かれこれ10年過ぎ去った ママのヒステリーに耐えられず 銃で頭をぶち…
虚飾に塗れた街は 夢の大安売り 薄められたドラマに 俺は有り金をはたく モニターが手招きするけど その先に何もないのは知っている 闇夜を駆けるダークヒーロー 摩天楼を歩くモンスター 妖艶な魔女 影を背負った吸血鬼 救いを求める薄幸の乙女 憂いを秘めた人魚 神に見捨てられたものたち 古の闇から 宇宙のかなたから 幻想世界の住人たち この世界のどこかで 神秘をまとい 美しく踊り 陰鬱に心を眠らせる ドラスティックに生き 華やかに命を散らせ 俺の
春の気配に覆われた町 風にあおられた濃緑の木々が 音を立てて踊る 空は恐いくらいに青くて…
銃声鳴るたび 肉のドォルが倒れ 咽ぶ悲鳴は 爆風に飲まれる 地に満ちた命 綿のように吹き飛…
濁流の中で見たものは 過ぎ去っていく方舟 命をつなぐことを許された 選ばれしものと 獣たち…
子供でいたい ずっと トイザらスきっず 大好きなおもちゃにかこまれて 大人になんかなりた…
古本屋に並ぶ無名の詩集 裏庭に佇む松の木 シャンプーの匂い 色の剥げた仮面ライダーの人形…
蜜柑の枝に 丸々と肥えた芋虫 肉厚の葉を短い歩脚で抱きかかえて 一心不乱に貪っている …
むせ返る花の匂いに包まれた 幻惑庭園 血のように赤いチューリップ 小さな葉が輪を描くガーベラ はにかむようなマーガレット 物言わぬコスモス その頭上には 濃度の高い空が 嫌というほど広がっている 極彩色の蝶が羽ばたく その複眼は色を知らない 森の中で息を潜める池では 人魚が自分の鱗を剥がしている 巨大な屋敷の一室で 少女が人形と戯れている テーブルにはケーキと 甘いミルクが湯気を立てている 陽の光が部屋に差し込み 陶器のウサギが白く輝く 水差しに活