只野小平

「妄執」をテーマに活動する作家。 小説、映画制作、ボイスドラマ脚本、演劇etc クリエイターが食っていける仕組みを作るためのプロジェクト「Artroduction」活動中。

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最近の記事

日暮氏による、只野小平に関する投稿について

お世話になっております。只野小平です。 この度は、只野に関することで、関係者の皆さまにご迷惑、ご心配をおかけしておりますことをお詫び申し上げます。 先日(2024年7月7日)、日暮氏(@higuaka_)がnote、およびX(旧Twitter)にて、「只野小平からハラスメントを受けた」という主旨の文章を公開しました。 只野小平氏とのトラブルにつきまして https://note.com/higuaka/n/nda353a7b01f6 しかし、その内容は客観的事実に反す

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記事

    Portrait20230701千草ちゆ「Dazzle」

    Portrait20230701千草ちゆ「Dazzle」

    Χ造人間ダズル 演劇作品第四弾「Experiment No.4」

    作・演出 只野小平 主演 あいあい 2023 10/29 Coming soon

    Χ造人間ダズル 演劇作品第四弾「Experiment No.4」

    Portrait 20210519「melancholy」 平井早紀

    Portrait 20210519「melancholy」 平井早紀

    +24

    ガールズトーク a.k.a GT「As you like」

    ガールズトーク a.k.a GT「As you like」

    +23

    改造詩人肆拾参号「Still (仮)」

    ぼろぼろのジーンズを捨て 街の隅っこに何かを探している グラビアのロックスターはしわくちゃで ビルの影に消えていった くたびれた肩を丸めて 画面の中に何か探している 夢中になって弾いたパワーコードは ダンボールに押し込まれている 太陽は今日も昇るけど あの輝きは記憶の中 時の砂にかすれていく Still I keep seeking something in these days 錆びたレールを追い抜いていく Still I keep seeking

    改造詩人肆拾参号「Still (仮)」

    改造詩人肆拾弐号「キネマ支配人の憂鬱」

    油の切れかかったハンドルを力任せに回し、シャッターを下ろす エントランスの絨毯に落ちたポップコーン くしゃくしゃになった半券 ゴミ箱からは コーラの甘ったるい匂いがのぼる 閉店したキネマの劇場には静寂が充満する それは 数えるほどの客しかいないときの静けさとは別種の 不思議な静けさ 黄ばんだレジスター 幾十年の反復によって 指の動きは洗練されていた それはちっとも嬉しいことではなかった 札を数えるとき 硬貨のかたまりがジャララと音を立てるとき 惨めさの中に期待

    改造詩人肆拾弐号「キネマ支配人の憂鬱」

    改造詩人号肆拾号A「澄んでるな(after calm)」

    羽を広げた鶺鴒が 冬の日差しで輝いてる どこへいくんだろうな 褪せたブーツを鳴らしながら 白けたアスファルトを歩く あいつの声を思い出し マフラーの下でほくそ笑む 本当はもう一度 会いたいな 11月の冴えた空気 6年過ぎたっていうのに あの日の色は褪せないな 歌いなよ  泣きそうなくらい 歌いなよ  笑っていた 歌いなよ まどろみの中 明日を抱きしめたい ブラックコーヒーの湯気と 白い息が混ざり合う どこへいこうかな 子どもたちのはしゃぐ声が 

    改造詩人号肆拾号A「澄んでるな(after calm)」

    改造詩人肆拾壱号「薔薇とアンドロイド」

    死んだ大地に 打ち捨てられたジオラマ 瓦礫の森に風が過ぎ  冷たい骨は砂になる 白い部屋で 一人佇むアンドロイド 窓の向こうに 広がる墓場眺める 与えられた役目を終えても  硝子のボディはなめらかだった 生臭い情動を受け止め続けて  電子の心は 数字を記録し続けた 歴史が止まり 行き場なくしたプログラム ”自由”なんて ワタシは求めてなかった 主を失ったアンドロイド 汚れることなく 命令を待つアンドロイド 何もできずに 死んだ街に また風が吹く

    改造詩人肆拾壱号「薔薇とアンドロイド」

    改造詩人号肆拾号「澄んでるな」

    羽を広げた鶺鴒が 冬の日差しで輝いてる どこへいくんだろうな ブーツの踵を鳴らしながら 白けたアスファルトを歩いている あいつの声を思い出し マスクの下でほくそ笑む 気持ち悪いなと また笑う 11月の冴えた空気 6年過ぎたっていうのに あの日の色は褪せないな 歌いなよ  泣きそうなくらい 歌いなよ  笑っていた 歌いなよ まどろみの中 明日を抱きしめたい コーヒーの湯気と 白い息が混ざり合う どこへいこうかな 子どもたちの声が 時を進めていく

    改造詩人号肆拾号「澄んでるな」

    改造詩人参拾玖号「午後三時の憂鬱とワクワク」

    午後三時の日差しがカーテンを透かす 湿気ったポテトチップ 食べる気がしない テレビをつけると マスダユキオのスキャンダル チャンネルを変えたら 外国の映画が流れていた スーツを着た白人が銃を撃つ 銃声がやんで悲壮な音楽が流れた シーンが変わって賑やかなバー デニムジャケットを着た男が ブロンドの女といい感じになる 気の抜けたサイダーを飲み干して 床に放ったジャンパーに袖を通し 踵の潰れたスニーカーを履いて外に出た 放課後の高校生 買い物カゴ下げ

    改造詩人参拾玖号「午後三時の憂鬱とワクワク」

    改造詩人参拾捌号「Wonder for The Wanderer」

    荒野を一人で さまよう旅人 誰とも語らず 何か探している 飲み飽きた炭酸を片手に キレイなアスファルトを歩く 「夢」と書かれた看板が並び 青いネオン 集まる羽音 何でも手に入るけど 何にも手に入らない 光のせいで 月はどこにも見えない 荒野を一人で さまよう旅人 誰とも語らず 何か探している 画面の中広がる楽園 きらびやかな人が笑う 「夢は必ず叶う」と歌って 幾度目の髭剃りのCM 何でも見ることできるけど 大事なことはわからない ショーケースの ダイヤは澄ま

    改造詩人参拾捌号「Wonder for The Wanderer」

    改造詩人参拾漆号「路地裏とアシッドレイン」

    割れたガラスは何も語らない 残響は闇に遠のく 窓の外は雨模様 暗い街はメランコリックに染まる 壊れたレコード 針を通して あの歌が沈黙を満たす 焼き付いた思い出が 時を止める 5分7秒のノイズ 毒の混じった雨の中 アスファルトを泳いでいく 何かが死んだ街の中 行き先もなく歩いていく くたびれたコートを脱ぎ去り 8本目のタバコに火を付ける 立ち上る紫煙の中に 浮かび上がる 二度と戻らぬアドゥレセンス 灰色のギターを抱えて あてどなく弦を爪弾く

    改造詩人参拾漆号「路地裏とアシッドレイン」