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生きづらさを抱える人と『良質な承認』を得ることの難しさ
先日、こんな記事を書きました。
承認には、長持ちするものと、
長持ちしないものがあって、
その違いは、『自分自身が
承認されているという実感』の
あるなしなのではないか…
というものです。
問題は、生きづらさを抱える人が
この、『自分自身が
承認されているという実感』を
どうやって手に入れられるか、
ということですよね。
そもそも、自分自身って一体何のことなんだろうか。
そう思ってしまう人も多いと思います。
生きづらさを感じながらも、
何とか生きてきた人は、
自分についての情報はきちんと
持っていることも多いです。
他者が認識する自分と、自分が認識する自分に
そんなに差異がない、という状態です。
なのに、その自分が評価されていても、
どうして満たされないんだろう。
自分の能力や、資質も、確かに自分の一部なのに。
私もトラウマ治療を始めた際に、
自分の性格だと思っていたことが
実は機能不全家庭を生き延びるために
発達した防衛反応だったと気がついて
『じゃあ自分は誰なんだ!?』とショックを受けた
時期があったのですが、
フォーカシングやIFSなどで
感情を感じるトレーニングを続けることで、
少しづつ『自分』という感覚を
取り戻してきているように感じます。
それで、その『自分という感覚』なのですが、
これは『客観的な情報』や自分に関する知識ではなく、
つまりは自分の体の感覚、そして感情なのではないかと
今は思っています。
NOTEで良く書いているのですが、
機能不全家庭で育った子供は
生き延びるためには
自分の感情を出してはいけない、と
学んで育つことが多く、
生き延びるための障害になってしまった
感情を抱える子供のパーツを
解離させてしまっていることがとても多い。
親の価値観、社会の価値観を
自分のものとして取り込んで、
それを自分のものだと思い込んで生きてきた。
人間の体って、脳から体に伝わる情報が20%で、
体から脳に伝わる情報が80%と言われています。
なので、幼い頃に自分の感情を
抑圧してしまった子供は、
とても多くの情報をシャットダウン
してしまっている状態なんですね。
その状態だと、『自分という実感』が
得られ辛くなっている。
何だか満たされないと思っても、
『他にやりたいことなんてない』
『自分でやりたいと思うことを
やっているんだけど…』
と、行き詰まりを感じてしまいがち。
結果、自分自身の感情や感覚を
そもそも口に出せなくなっており、
その部分への承認を得られない。
この承認ですが、もちろん良質なものが
得られるのが一番なのですが、
『自分の感情や感覚に対する承認』が
得られない場合、グレードが落ちたものでも
とにかく得ないと、と思ってしまいます。
おそらく次に来るのが、
自分のスキルや、資質に対しての承認です。
この承認を主に得ている人は、
努力や達成したことを褒められることで、
生き延びている。
ワーカホリックになりやすい人に見られますね。
これらの承認が得られない場合は、
承認を受けることを完璧に諦め
引きこもってしまう場合と、
自分のスキルや資質でなくても
とにかく承認であれば何でも良い、となる人に
別れていく印象です。
長くなってしまいましたが、
言いたかったことはただ一つで、
『真面目に色々頑張ったのに、
色んなアドバイスに素直に従ったのに
何故か生きづらさから解放されない』
という方は、是非『自分という実感』を取り戻す
トラウマ治療に興味を持っていただけると嬉しいです。
いつも読んでくださって
ありがとうございます。