私に課された主夫業
夕刻、妻からメール。
「予約取れたから、保育園早退させて連れてくね」
先日より四歳息子の鼻水が止まらない。
風邪かいつものアレルギー性鼻炎か。
一応、病院で診てもらうことにした――
という意味だが、これには裏もある。
すなわち「なので、ご飯炊いといてね。お願い」
突発的な事で妻の帰宅が遅れるとき。
お米を研いで炊飯ジャーのスイッチを入れるのは私の責務。
円満夫婦を続けていくうえで大切な暗黙の了解。
研ぐ水の冷たさに冬の到来を感じる。
数秒と手を浸してはいられない。でも、
♪ 母ちゃんの為ならエンヤコラ~
♪ 子どもの為ならエンヤコラ~
「ヨイトマケの唄」を口ずさんだ。
美輪明宏風の流れで、
♪ 0120933906~
もやった。いい感じ。
帰ったら妻子にも聞かせてやろう。
ピンポーン。「ただいまー!」
息子の声。元気そうだ。
「パパの好きな、とんかつ弁当買ってきたよー!」
米研ぎの手のぐうぱあや冬景色
(こめとぎのてのぐうぱあやふゆげしき)
季語(三冬): 冬景色、冬の景、冬の色、冬景
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