毎朝トーストを食べるように(三月の十七音まとめ)
朝食を食べるような感覚でno+eを書いてきました。
朝にトースト一枚食べなくてもどってことない。書いても書かなくても――
そんな気軽さが逆に長く続けられた秘訣だったかもしれません。
一年前、この理想とする句を取り上げ
「でも、自分にはまだこの“春惜しむ”境地が分からない」
と申しました。
今朝――息子、最後の保育園。
準備している姿を見ていて不意にこの“春惜しむ”感覚が降りてきたんです。
ああ終わってしまう、もう少しこの時間を……
トーストにべに花ソフトですけど、たっぷり塗ってゆっくり食べました。
惜しむ気持ちを噛みしめながら。
今また、かなつん最後の400文字を書いていて同じ気分になっています。
いつしか「朝食」は自分の大切になっていたのかもなあ。
来月曜からはもう学童がスタート。
給食がないので妻は毎朝お弁当作りです。
私の朝食は余ったおにぎりになるみたい。
そんな変化の多き新生活も、楽しんでいけたらと思っています。
[三月の俳句一覧]
※俳句歴約二年と五か月。no+eでは計850句ほど詠んできました。
変わり映えしない毎日に、何か見つけて十七音の付箋を貼る。
それが自分の俳句の動機になっているようです。
日付をクリックすると、エピソード or 日記風小説(400文字)が開きます。気になる句がありましたら読んでみてください。
2日 遠足のてるてるぼうず眠れぬ子
3日 春服の試着の妻を待つてゐる
4日 デコ弁に取り組む母子の雛祭
5日 仲春に餃子食べ比べの宴
6日 啓蟄におはなし創る子の初心
7日 もずく美味し主従逆転する予感
8日 春満月君なきあとのメタバース
9日 春暁の妻に知られる尿パッド
10日 声がして洗濯物の上のどか
11日 断りの妻のことえりうららけし
12日 子の前歯ぐらつき出した木の芽時
13日 くるり持つデスクマットや春の風
14日 春愁や奥付にある子の手形
15日 君の足音を聞き分くホワイトデー
16日 蝶生る残り僅かの通園路
17日 背を追って卒園式へ向かう空
18日 椿落つロマンス惜しむ園児かな
19日 焼肉の子は春陰を吹き飛ばす
21日 花ミモザ制御不能の男児たち
22日 春分の句点を意識する日記
23日 ランドセル届くほらもうチューリップ ★
24日 押し花にせしあの花の雨の夜
26日 花冷や見切りをつける習ひ事
27日 学童用ドリルを選ぶ菜種梅雨
28日 春の夜に蝶々結びを教はる子
30日 厨よりうどんの匂ひ春の風邪
31日 踊り場の友の「ほな」の手鳥雲に
※太字は妻の三選。
六歳息子は 特選 ★は、「ランドセル」の句でした!
月末にこうしてベスト句を選ぶのも家族が楽しんでくれてたのが励みになったな。これは今後もプライベートで続けようっと。
※「かなつん」家の成長を見守って下さった皆様、本当にありがとうございました。当アカウントでの更新は本日で終了いたしますが、これまでの記事や頂いたコメントは宝物ですのでアカウント削除はしません。バックアップも取ってないですし、半永久的に置いておこうと思います。
※当面、朝の空いた時間は妻のサポートをし、また新生活が落ち着いた頃に本名とは紐づかない別アカウントで始めるかもしれません。どこかで400文字くらいの日記と日常を切り取った十七音を見かけたら、「ははーん」と思っていただけたら幸いです。
たくさんのフォロー、スキ、コメント、サポート、本当にありがとうございました。