父とモーニング
この日の帰省の目的は親戚のお葬式。
父は喪主だったため、ずっとバタバタしていて、そんな中でも一息つきたかったのか、父がモーニングに誘ってくれて、父と妹と3人で朝からカフェに行ってきました。
父はいつも穏やかで、のほほんとしたタイプなのですが、前日のお通夜で見せた喪主としての父は、いつも見る父とは違う顔の父でした。
父はカフェでコーヒーをおかわりしており、その時は「もうすぐお店出るんだし車でお茶飲めばいいじゃん」と思ってしまったけど、父にとっては、悲しみや連日の疲れ、プレッシャーから、一瞬でも逃れられる時間だっただろうし、父の稼いだお金で父が飲むんだから、それはそれでいいんだな、といつもなら思ったことを口に出してしまう私も、昨日の父の姿を見たからこそ、グッと飲み込みました。
これまで父の普段の姿を見て、もどかしさを感じたり、理解できないことも多かったですが、父も父なりに色々考えて、メリハリをつけて生きてるんだな、と思い、私が口を出すのは余計なお世話だったんだなと感じました。
そんなことを考えながら、久しぶりにゆっくり父と向かい合って食べたBTBサンドとコーヒーはとっても美味しく、悲しさで溢れていた私たちの心を、少し暖かくしてくれました。