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上野千鶴子さんはお洒落なのに、誰もそれを指摘しないのはなぜだろう?

それはそもそも世間にはお洒落が好きな人が実は少ないからではあるでしょう。しかし、それはけっして真の理由ではありません。上野さんは日本のフェミニズムという名の軍隊の将校(軍事指揮官)であって。喩えるならば、織田信長やナポレオン、はたまたヒトラーがお洒落であろうがなかろうがそんなことには(よほどの趣味人以外は)関心を持ちません。もっとも、実際はかれらは3人とも各人各様にお洒落です。また、〈お洒落と帝王学〉というテーマは考察に値します。しかし、本題に戻りましょう。



逆に言えば、お洒落な女性、高齢者代表を挙げるならば、吉永さゆり、岸恵子、三田佳子、黒柳徹子、阿川佐和子・・・というラインになるでしょう。もしもこの流れのなかに上野千鶴子さんを混ぜるならばあきらかに違和感がある。美を競い合う花々のなかに戦車が登場するようなもの、たとえその戦車がどんなに美しかろうとも。



なるほど、カントは言った、〈真/偽〉〈善/悪〉〈美/醜〉はそれぞれ別の審級に属している。ただし、誰の心の中にもこの3つの審級がそなわっていて。けっして人はもっぱらどれかひとつの審級のなかで生きているわけではありません。むしろバランス良く考えることのできる人ならば、3つの審級を適宜使って生きているもの。



ぼくはけっして上野千鶴子さんファンではなく、フェミニズムにも一定の理解はしているけれど、しかし男女の社会的差異の強調に精を出し、おじさん由来の左翼思想でもっておじさん社会と闘う戦略は、究極的には社会を分断させてしまうと危惧もする。それでもぼくは少しだけおもう、たとえば近年左傾化がはげしいVogue japan やElle Japonのカヴァーに上野千鶴子さんをフィーチャーし、巻頭特集にする号など作れば、話題になること間違いなし。とくにVouge japan は蓮舫さんをグラビアにした過去もあるゆえ、挑戦してみる価値はあるでしょう。




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