その先へ 1 ~その変わり目 第五話
「先日は、雅蘭公園、
楽しかったです。
ありがとうございました😊」
「学生時代以来だったんだよね。
良い所が変わってなくて、
更に、良くなってた
一緒に行けて、良かったよ」
「今度、また、季節が移ったら、
行ってみたいですね♬」
「次は、蓮。
その後は向日葵も、
大きな広場に植えられて、
一面が向日葵畑になるらしいよ
あー、でも、その頃は暑いかな」
「また、タイミング見て、
ですね」
「それもいいけど、
他に行きたい所は?」
「うーん、・・・あまり、
町とか、人混みは好きじゃない」
「知ってるし、同じだし
プロフィールの中に、
車の情報はなかった?」
「え?あー、もう、
その話は・・・」
「気にしないで、それ、
俺の公認だから、
履歴にして構わないから」
「心の中でしてますから」
「おっ」
「えっ?今の、なんですか?」
「俺の心の中の、感動の声✨」
「・・・面白いですね😊」
「ぐっ、と来た時に発する✨」
「あはは(*´∀`) 」
「あはは、って打つ?」
「はい、あははは(*´∀`) 」
「・・・んで、
ドライブを提案します🚙」
「わあ、どこに行くの?」
「休みの関係で、土曜1日で、
往復できるとこが限度かな?」
「そうですね。
ごめんなさい。
私、免許持ってないから、
運転代われないし」
「もう、これ以降、
電話で話そう」
「えっ、今?」
「そう」
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もう、かけてる。
「もしもし」
「はい、卯月です」
「もうさあ、LINE、面倒臭くない?」
「うふふ、そうですねえ。貞躬さん、リターン速いから、ちょっと、付いていくのが・・・」
「いやあ、しんどいの、こっちだよ。もう、おじさんだから。・・・やっぱり、直接、話すのがいいよ」
「おじさんじゃないですから、言わないで」
「ん、言わないよ。・・・いいね、それ」
「なんですか?」
「『言わないで』っていうの・・・声も良かった」
「・・・んー、ひょっとして、・・・お酒、飲んでますか?」
「あー、そう、バレてる?缶ビール1本、喉渇いたから、風呂上り」
「そうですか。今日は、お会いできませんでしたね」
「寂しかった?」
「えー、まあ、・・・お顔見られると安心するから・・・来るかなと、エントランス、いつもの何倍も見てます」
「それは、相当に、仕事熱心になるよね。俺のお蔭だ」
「うふふ・・・言いますね」
「お酒、飲んでる認識だよね?」
「はい?そうですけど」
「・・・ヤバい。会いたくなっちゃったんだけど」
「えー・・・これから?」
「うん」
驚いてるけど、声、少し跳ねたぞ。行けるかな?
「何時かな、今?えーと・・・」
「8時だねえ、なんとなく、次のデート決まってなくて、それが気になってたし・・・お風呂とか、入っちゃった?」
「まだです。今、帰ってきた所でした」
「車、そっち、停められる?」
「ごめんなさい、アパートだから、駐車場とかなくて、あ、でも、コインパーキングなら、傍にあるかも・・・」
「住所、教えてくれたら、ナビで行けるけど」
「・・・えーと」
「あー、・・・退いてる?」
「急だから、・・・こちらに来られる、ってことでしょう?」
「部屋じゃなくていいよ。車乗って、少しドライブ」
「今?」
「今、少しだけ・・・って、飲んじゃった。馬鹿だな、俺」
「今度の計画、このまましましょう」
「ああ、失敗したなー。缶ビール、開けなきゃよかったあ」
「あの・・・」
「ん?」
「東八尋でしたっけ?あの駅のデッキから、直行の入り口のあるマンションって」
「・・・えっ?来てくれるの?」
「何もできないけど」
「何もって、何も要らないよ。ご飯とかまた」
「ああ、作ります。ビールのおつまみ」
「・・・大丈夫、そんなんしなくていいから」
身体一つで、いいんだ・・・あああ、ダイレクトな心の声・・・
「今から、1時間後ぐらい、なら、なんとか、お伺いできそうです」
「卯月さんの明日の予定は?」
「お休みです」
「うん、こっちも、そうだから・・・えっと、じゃあ、準備するから」
お互いに、スマホ置きたくなってるね。目に見えるだろうし、目に見える感じだよ。
「俺さ、Bluetoothのイヤフォンあるんだけど」
「なんですか?」
「ああ、解った。今度、それプレゼントするよ。こういう時に便利、話ながら、手が空いて、使えるやつ」
「えー、便利。耳に入れるだけのやつですか?コードがない」
「そう」
「しかも、音良くて、頭の中に、相手がいるみたいになるやつ」
「へえ」
「とにかく、今はいいや。一度置いて、準備ね。・・・ゆっくりできるようにしてきて」
「あ、・・・えーと、・・・あ、はい」
「飯とかのことは、こっち来てからでいいから、何も考えないで」
「あ、わかりました。じゃあ、切りますね」
「はいはい」
とか、言っても、絶対、何か持ってくる。タッパーとか。
「ゆっくりできるように」で、伝わったかな?
休み前の、夜スタートのデートで、彼氏の部屋だよ。解るよね?
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1時間って、結構短いんだよね。向こうは、荷物詰めて出てくるから、多分、大変だな、移動があるからな。ああ、慌ただしくしてる姿が、浮かんでくる・・・♡
さて、先日、物は大量に捨てた。ついに、新品を降ろす時。俺の気にしていたのは、寝具一式だったんだけど。
これさ、元カノと別れて、すぐ全部、交換しようって、買っといて、結局、全く、取り替えなかった。まあ、洗濯はしてたけど。シーツに、上掛けのリネンも変える。タオルケットから、全部、ダブルの新品。極め付けは、枕。カバーだけじゃなくてね、これは、俺のだけじゃなくてね、もう1個ある。カバーは、マークの色違い。これ、UNAGAのやつなんだよね。実は。まあ、ちょっと、会社の関係で、これも安く手に入れた。カタログ見てたら、気に入ってさ。・・・前の子の趣味でもないしね。シンプルでしっかりしてて、清潔感があるから・・・偶然だけど、卯月さんっぽいなあ、と、なんとなく思って・・・シーツの透かしに、百合の柄が入ってる。洗い替えもある。なんか、あの頃色々、変えたくて、仕方なかったのに、セットが届いて、大金払ったら、どうでも良くなったのを憶えてる。でも、今は、これに換えるタイミング。
あと、その実、ちょっと、ヤバいのが、食器類。ペアのものが殆どで、彼女の趣味だったから、全部、棄てたばかりで。殆ど、ないんだよね。友人の結婚式の引き出物のグラスとか、小皿とかならあるかな。箸まで、コンビニの割りばし。
だから、これも、目論見込みなんだけど、こんなの、好きな筈だから、一緒に買いに行くの。明日辺り。見たら、絶対、卯月さん、提案する。100均でもいいんだ。それこそ。最近、いいの、あるみたいだし。
あああ、まだ、連絡来ないけど、もう後、30分切ってる。掃除機かけて、迎えついでに、ゴミを、ゴミ捨て場に捨てて・・・、俺、俺は、これでいいか。リラックスモード。でも、UNAGAのTシャツとスウェットで。家なんだから。
そうだ。風呂と洗面とトイレ。さっとでも、綺麗にしておこう。そう、こないだ、ここの要らないものも捨てたし、掃除もした。最後の点検、臭いも大丈夫かな。
あと15分。東都線は、21時3分着がある。多分、それで来るかな。
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メールが来た。
「21時3分着予定です」
「エントランス出て、待ってるから」
「はい」
そうだ。そのまま、買い物でもいいな。まだ、コンビニなら、まだ、空いてる。スーパーも、ギリ22時までの所があるけど、物があるかなあ?
ゴミを捨てて、エントランスに戻る。21時5分過ぎ。あ、向こうから、帰宅組がやってくる。・・・ん?・・・あれ、こないだの肩掛けバックが膨らんでいて、さらに、キャリーバック引っ張ってる・・・。スーツ姿のまま、着替えなかったのか・・・?
「来ましたあ、ちょっと、重かったです」
予想以上に、持ち込み品が多そうだ。多分、自分のもの+食品系・・・。それで、いいんだ。
「今夜の宿は、お決まりですか?お泊りは、こちらでいかがでしょうか?お客様」
「・・・あはは、ちょっと、酔ってますね?」
「ビール1缶のままだよ。あ、これ、持つよ。何、入ってるの?キャリーバック、重いぞ」
「お酒です」
「えー?」
「貞躬さん、好きかなと思って。あるやつで、すみません。うちにあっても、動かないから」
「そうなんだ、まあ、解った。ちょっとさ、上がってもらって、擦り合わせしよう」
「すりあわせ?」
「まあ、見てもらえば、わかる」
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部屋は、8階だから、このマンションの中層に当たるんだけどね。
「お邪魔します」
すると、キャリーバックのコロの部分を、脇からウェットティッシュを取りだして、拭いている。
「重いんで、これ、綺麗にしたので、中に入れていいですか?」
「ああ、わざわざ、構わないよ・・・スーツで来たの?」
「あの時、帰ってすぐで。折り返す方がいいかなと思って、着替えと必要なものを入れてきたんで・・・あの後、10分圏内で、家を出たんですよ」「おー」
「心の声?ですか?」
「んー、生の声ね」
「あはは・・・」
まずは、周りを見ずに、荷物を解こうとしてるんだけど・・・まあ、いいかな。
「えーと、まず、こっちはご飯系です。このテーブル、綺麗ですけど、この上に、出していいですか?それとも、キッチンの方がいいですか?」
立て膝のまま、背伸びして、周りを見回してる。
「広いんですねえ。すごい、私の部屋の何倍だろう?」
「ここ、親戚の持ち物なんだ。海外に移住しちゃったんで、借りてるんだ」
「わあ、いいですねえ。あ、ここに食品系、とりあえず、出します」
タンッ、タンッと、よく知った音・・・、やっぱりタッパーだ。あと、ジップロック、ってやつ?全部、作り置きの冷凍・・・みたいな感じだよね、これ。
「これね、冷凍庫の作り置き、持ってきました」
「えー、やっぱ、思った通りだ、すごい」
「解凍すれば、すぐ食べられるものと、加工途中で、少し手を加えるものと、後は、缶詰とか、レトルトとかで、できてるもの。アレンジがすぐ聞くものです。野菜も切ってあるので、ゴミ出ませんよ。少し、道具は借りますが・・・」
「ああ、それなんだけど・・・まあ、こっち来てみて」
簡素でシンプルなキッチンに連れて行く。タッパーを抱えて、手伝いながら。
「あ・・・、引っ越してきたばかりなんですか?」
「まあ、状況は、そんな感じに見えるよね」
事情を話すと、びっくりした様子でありながらも、納得してくれた。
「これ、引き出物のグラスとお皿は、綺麗だから、このまま、利用しましょうか。こういうものは、割れにくくて、結構、しっかりしてて、実用的なんですよ。使ってあげた方が、お友達ご夫妻も喜ばれますよ」
「なんかのコーディネーター、みたいだね。そのコメント。卯月さん、テレビに出てる人みたい」
「そんなことないですよ。でも、シンプルで、あまり、物、増やさないのも素敵です。これで行けるとこまで、行くのもいいかもしれませんよ」
「先生、では、どうしましょうか?」
「あははは・・・貞躬さん、お腹空いてますよね?」
「はい、もう、それは待ってましたから」
「あははは・・・あー、このオーブンレンジ、凄いですね」
「備え付けのやつなんだよね。レンジモードしか、使ったことないけど」
「いいなあ、これ、色々できそう。燻製モードもあるんだ・・・おつまみ、簡単に燻製になりますよ」
「へえ・・・そうなの?」
「ここね、スモークって書いてある」
「何気にランサム製だよね。これ」
「凄いかも・・・、今回は、レンジか、オーブントースターで、大丈夫です」
「いやあ、なんか、もう解る。ハンバーグと・・・こっちは、何かな?」
「ロールキャベツ」
「おー、大好きなやつ」
「ビンゴでしたね」
「こっちは、肉じゃがね。カレーに変更可のメニューです」
水を得た魚だなあ。キッチン、似合う。
「ちょっと待ってね。これ、ひとまず、4本、どうぞ」
「えー、待って、これ、いいやつばっかりなんだけど?」
「そうです。うちの親戚が、お酒の問屋の関係で、時々、おじさんが分けてくれて」
「はあ、どうするの?」
「あげます」
何々・・・、なんか、すごいことになってきた。
「えー、これ、スメラギの幻のバーボン、シュメルだよね。何これ、18年物?」
「6万とか言ってたかな?」
「ダメだよ。こんなの、飲めないよ。もう作ってないから、どんどん、値が上がるって」
「そうなの?」
「そうだよ。それに、こっちは、大吟醸南大地じゃん。これはまた、珍しいやつじゃないの?キャンティ仕込みの薔薇のやつ」
「ローズスピリッツですね。今、流行ってるやつだから、これはそんなでもないかも」
「でも、するよね?ああ、北部の名産雀蜂酒と、ランサム産のモルトウイスキー、アルゴスだあ・・・ホストクラブじゃないんだけど・・・」
「今日は、これだけです」
「これだけって、ざっと、20万円以上するよ。これ」
「うーん、でも、うち、狭いし、あー、ほら、そこのキャビネットにお酒、丁度良い感じ」
パッパと、空のキャビネに、各国産の酒を、彼女は飾るように、バランスを見ながら、片づけた。
「あと、これ」
あー、飲めるやつね。瓶の一人用のやつね。軽いビール系。海外のやつかな。
「これは、いいね」
「いいでしょう?」
「飲むの、卯月さん、家で」
「飲みませんから、持ってきました」
「そう言えばさ、こないだ、薄いジンフィズみたいのだったんだけど、大丈夫だったよね」
「・・・あれ、舐めるぐらいしか、飲まないで、出たじゃないですか」
あ、そうだったっけか。俺は、モヒート飲み干してたんだけどね。ああ、グラス受け取って置いたら、そんな感じだったか・・・。
「これ、お酒と食材が殆どだったんだね」
「あ、ここに、エプロンがあります。結構、これ入るんですよ」
なんとなく、布系が見えた。そして、肩掛けバック大に、色々と入ってるんだな。うーん、透けて見えるのは、・・・お泊りセットか・・・?
「ああ、こっちには、食べ物はないです」
ここまででもね、エスパーかなと思う時があるよ。考えてることが伝わってるのかなと。・・・そんな言いながら、ハンバーグのタッパーを、ランサム産のオーブンレンジに入れて、温め始めた。ジップロックの中に、これ、グリーンサラダかな。
「えーと、これ、大鉢みたいですね。少し、量は品が良くなりますけど、サラダね」
引き出物の、大きなボウルみたいな大鉢に、盛り付け始めた。
タッパーに卵、殻付きだ。なんか、上手いこと、布巾で養生してある。大鉢の中に、水菜とか、葉物を入れて、なんか、調味料の小袋みたいなの開けて、かけた。あ、卵がここで出てくるのか。割ったら、半熟卵だ。すご。お洒落な感じのサラダが、あっという間に出来上がった。
「この布巾、綺麗だから、ここで使いますね」
「シェフ、何か、お手伝いは?」
「ああ、いいです。グラスに好きな、お酒でも注いで・・・あ、その缶詰、開けてください」
「サバの水煮?あ、パッカンのやつね。はいはい」
「お願いします」
時間は、9時半、来て30分以内で、色々進んでる。
「ちょっと、これは狡いやつ」
市販の大根おろしのパックだね。こんなのあるのか。例の大鉢と揃いの小鉢に、大根おろしを出して、こっちによこした。
「そこに、適当に、サバ缶盛り付けてください。お醤油は?」
「ああ、それはあります。冷蔵庫に」
「お醤油は、常温管理でいいですよ」
「ああ、そうかあ・・・出しとけばいいのかな?」
「大根おろしと、サバ缶にかけると美味しいです」
「おー」
「やったことないですか?」
「なかった」
電子レンジのチンの音で、ハンバーグが出来上がった。そのまま、耐久性のある器なのかな、さっきの布巾を下に敷いて、それを置く。エプロンで養生してるの、・・・なんか、すごいなあ・・・。見甲斐がある・・・。
「お鍋類、ないんですねえ。まあ、これはいいです。冷凍庫に使ってない材料入れますね」
「ああ、もう、何でもやってください。サラダも、サバ缶も美味い」
「・・・んー、いただきますも、聞いてないです」
「あ、ごめん。一人で始めてた」
「嘘、いいですけど。はい、煮込みハンバーグです。ちなみに、これ豆腐入り、ひき肉は鶏肉です。ヘルシーバージョンです」
「んー、いただきます。美味い。もう、全部」
「後、今、ご飯、温めてます。温め直しご飯ですみません」
「とんでもない。充分かも・・・あ、ロールキャベツは?」
「多いでしょ?だから、置いていきます」
「えー、いいけど」
「一緒に食べないの?」
「えーと・・・」
「ああ、明日の分だね」
「・・・」
「違うの?」
「・・・多分」
「だよね・・・美味い、美味い、ハンバーグ、柔らかい・・・」
レンジの音に救われたかな。明日の朝、ロールキャベツと、なんか、そこにフランスパンかな、・・・が見えてるんだけど・・・。
食事は二の次って、思ってたけど、今回も鮮やかだったな。美味いとか、設えとか、感動したんだけど、速さが加わった。凄すぎる。だって、まだ、10時になってない。9時に来て、夕食、もう、設えて、食い始めてる。
ご飯は、スプーンで、このタッパーから、よそるんだ。取り皿でも、成立するのかな。ここ、俺の部屋だよね?家の臭いがするよ。実家みたいだ・・・。
「はあい、頂きまーす」
本当にお母さんみたいだ。
後で食卓に座るんだよな。俺に遅れること、15分。
「シンプルですみません。イメージで使えるものを持ってきただけで」
「いや、充分、感動した。この後、相談して、コンビニに行こうと考えてたから、お酒といい、料理といい・・・俺は、幸せですよ」
「よかったです」
「終わってないから、言うこと」
「はい?」
「可愛くて、優しくて、料理が上手い、彼女ができて」
真っ赤になったね。途端に。いいね。
「あれえ?キッチンで飲んでたの?顔、赤いんだけど」
「飲んでないですよ・・・」
「俺も、頂いたのは、まだ、飲んでない。あ、お茶ぐらいはあるよ。ペットボトルだから、卯月さんもこれでいい?」
「ああ、例のブレンド茶ですね」
「そう」
「飲まなくて、いいんですか?ああ、冷やしておきますね。後でどうぞ」
缶と瓶のアルコールを冷蔵庫に入れて、また、あっという間に片づけてくれた。
・・・そうだよ、もう、飲まないよ。酒臭くなれないでしょ。
それに、これ以上飲んだらね、色々とね・・・差し支えるでしょ?
そうそう、後でね、冷たいのが、美味しいなって、感じるようなね、その時でいいんだからね・・・。
~つづく~
みとぎやの小説・連載中 「その先へ 1」 その変わり目 第五話
今回は「いちゃこらデート お家編💜」でした。
読んで頂き、ありがとうございます。
普通の手作りのご飯。
大した、凝ったメニューでないんですけど、
目の前で、パッパと作って、
「これは、すごい」と、感動されたことがあって。
その感覚再生だったかもしれませんが。
人の作ってくれるご飯は、美味しいものです。ありがたや。
次回も、同タイトルの2になります。お楽しみに。
この話の前の話は、こちらから。
未読の方は、是非、ご一読頂けましたら、嬉しいです。