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汝、星のごとく*凪良ゆう
8月末、凪良ゆうさんの『汝、星のごとく』読了。
以前から『綺麗な装丁だな〜♡』と思っていて、
ちょうど8月は誕生日月だったので、
軽い気持ちで買って、軽い気持ちで読み始めたら、
自分でも怖いくらい引き込まれてしまい、
早く続きが読みたくて、寝ること命の私が、
寝る間を惜しむくらい、ページをめくる手が止まりませんでした。
平日に読み始めたことを後悔...2日で読みました。
寝不足&涙が止まらず目が腫れました。
これから読もうと思っている方へ。
心が元気な時に読んでください!
本に影響を受けやすい方へ。
余韻がすごいので、長期休暇が取れる時に読むことを推奨します。
そして続編の『星を編む』をあわせて読んでくださいね。
少しだけ心が救われます。
*あらすじ*
ーーわたしは愛する男のために人生を誤りたい。
風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、
自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。
ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が紡ぐ、ひとつではない愛の物語。
暁美と櫂のふたりの愛の物語。
一体どんな愛の話なんだと思ってプロローグを読み始めると、
月に一度、わたしの夫は恋人に会いにいく。
???!!!
衝撃的な始まり方で、気になる気になる。
エピローグも同じように始まるのですが、
本を読む前と読んだ後では感じ方が全く違い、
そういう手法?もあるのか〜と感激しました✨
また一文一文が流れるように美しくて、
瀬戸内の島の情景がリアルに思い浮かび、
本当にそこにいるかのような錯覚に陥る文章も印象的でした。
全体を通して心に刺さる言葉が多く、涙が止まりませんでした。
付箋をつけたらとんでもないことに...笑
特に心に響いた言葉を一部引用します。
きみのそれは優しさじゃない。弱さよ ー
いざってときは誰に罵られようが切り捨てる、
もしくはだれに恨まれようが手に入れる。
そういう覚悟がないと、人生はどんどん複雑になっていくわよ。
自分の人生を生きることを、他の誰かに許されたいの?ー
誰かに遠慮して大事なことを諦めたら、あとで後悔するかもしれないわよ。
そのとき、その誰かのせいにしてしまうかもしれない。
でもわたしの経験からすると、誰のせいにしても納得できないし救われないの。
誰もあなたの人生の責任を取ってくれない。
わたしは島から出られない。だったらここで立つしかない。
夢なんて甘っちょろいもんじゃない。死に物狂いでしがみつくしかない。
人の目など、もうどうでもいい。
わたしはここで生きていく。
人は自分というフィルターを通してしか物事を見られない。
だから最後は『自分がなにを信じるか』の問題なんだろう。
決壊寸前の心には、それがたとえ夢や希望という美しいものであっても負荷なのだ。
なにかを欲するなら、失う覚悟も必要だ。
自分で自分を養える、それは人が生きていく上での最低限の武器です。
結婚や出産という環境の変化に伴って一時的にしまっていてもいい。
でもいつでも取り出せるよう、メンテはしておくべきでしょうね。
いざとなれば闘える。どこにでも飛び立てる。
独身だろうが結婚していようが、
その準備があるかないかで人生がちがってきます
(中略)
人は群れで暮らす動物です。だからなにかに属さないと生きていけない。
ぼくが言っているのは、自分がなにに属するかを決める自由です。
自分を縛る鎖は自分で選ぶ ー
何度でも言います。誰がなんと言おうと、
ぼくたちは自らを生きる権利があるんです。
ぼくの言うことはおかしいですか。身勝手ですか。
でもそれは誰と比べておかしいんでしょう。
その誰かが正しいという証明は誰がしてくれるんでしょうー
(中略)
正しさなど誰にもわからないんです。
だから、きみももう捨ててしまいなさいー
もしくは選びなさいー
余分なものはなにもなく、必要なものはすべてあった。
過去は変えられないと言うけれど、未来によって上書きすることはできるようだ。
とはいえ、結局一番のがんばれる理由は
『ここはわたしが選んだ場所』という単純な事実なのだと思う。
いや、まじ泣ける。
恋愛小説を通した現代の哲学書では?!
人間や物事の本質をついてくる作品だと思いました。
人生に悩み過ぎて先が見えなかった20代の自分に読ませてあげたかった。
(話の内容が重いから、もっと病むかもしれないけど...)
自分が信じる道を自由に選べるように自立したい。
そう思わせてくれる、背中を押してくれるような小説でした。
これは是非映像化してほしいですね。
配役は誰がいいかな〜と考えたりするのも楽しい!
どうしても流浪の月の俳優さんたちで想像を膨らませてしまうけど。
櫂→横浜流星
暁美→広瀬すず
北原先生→松坂桃李(イケメンすぎるかな?)
でも結構しっくりきませんか?!笑
流石に同じメンバーはないか〜。
個人的には北原先生をもう少し熟した
目黒くんにやって欲しい気持ちもある。
今は主人公が多いけど、
訳ありな過去を持つ大人の役もやって欲しいんだよね。笑
脱線してしまいました..
この本に出会えて本当によかった❤️
終わります✨