3章はとくに見所ない星の王子さま、と救急車
続きです。
短文です。
3章は特に見所ないと思う(次の4章は肝だけど)。
それでも挙げるなら、不時着した飛行機の絵を描かなかったことかな。
『 I won't draw my airplane; that would be much too complicated for me 』
=ぼくは飛行機の絵を描かない。ぼくにはひどく複雑すぎるから。
飛行機好きなら描けばいいのに…って思っただけ。
描かない視点主語『I=アイ』は主人公なのか、作者なのか。
まるでさりげないヒントの何かがあるような…
宮崎駿 監督なら描くだろうに。
あとは、主人公ぼくが『昼間、羊をつないでおくための綱と杭もあげる』と申し出た時に、王子さまがショックを受けて『What a funny idea!=何ておもしろい考えなんだ!』と応えた箇所かな。羊をつないでおくことを知らないなんて、ピュアな王子さまだ、という趣旨の意見を見たことあるけど、私としてはそうでもない。まあピュアと言えばピュアですけど、ピュアが過ぎて『本当に大切なことが見えていない』のは、実は王子さま、と思える部分が後々の章で散見されるからです。
この挿絵の王子さまは、さみしそう…
故郷の小惑星B612にひとりぼっちで、心なしか肩を落としているようにも見える。白目をむいて茫然自失となっているようにも。トゲのある冷たい花もいないようだし。そもそも、王子さまの故郷は、限りなく不毛に近い大地にも見える。
この挿絵が表紙ってのは、果たしてふさわしいんだろうか…って思った。
※余談ですけど、救急車、最近多いですよねえ。
私は1日平均5回は見聞きするかな。
~続く~