柿崎サラさん_20Days to 彼女たちの山
2023年3月14日に出版した『彼女たちの山 平成の時代、女性はどう山を登ったか』(柏澄子著、山と溪谷社刊)を紹介するシリーズです。
出版前に20日間かけてSNSなどで書籍や拙著に登場する女性たちを紹介したものを、ここに再録します。
初回は表紙の絵を紹介します。
描いてくださったのは柿崎サラさん。
最初は編集者のスマホ画面でしか見ていなかったのですが、出版1ケ月前になって、編集者から宅急便でゲラが届きました。
封を開けサラさんの絵を見ると、思わず歓喜の声をあげてしまいました。サラさんの絵にふさわしい内容にできるよう、残りの時間をがんばらなければ、とも思いました。
本書は、2020年の『山と溪谷』連載後から新たな取材を繰返し大幅加筆したもので、出版までに3年以上かかってしまいました。実力不足を痛感しておりますが、いまは開き直って「ジャケ買いしてください」と言っています。
1章と2章から構成されています。
1章は山野井妙子さん、田部井淳子さん、谷口けいさん、野口啓代さん、遠藤由加さんを書きました。
2章はテーマ別。山ガール、山小屋で働く女性たち、山岳ガイド、大学山岳部に情熱をつぎ込んだ彼女たちのこと、スポーツクライミング、アルパインクライミングです。
柿崎さんの絵は、よく見ると雪渓や岩や紅葉した草などの山肌や、樹木や山小屋、それと登山している人たちがものすごく細かなタッチで描かれているんです。それが浮かび上がって目に飛び込んできます。躍動感があります。ご本人に聞くと、「書籍に登場する女性達のようにキラキラと輝く絵を描きたい、プリズムのような色をイメージした」と。
じつは、好きなクラフトビールのラベルを柿崎さんが描いていたことをあとで知り……重版できたらそのビールでお祝いしようと思っています。
書籍は色んな人の手にかかって出来上がります。柿崎さんの絵は装丁・デザインをしてくださった朝倉久美子さんや編集の神谷浩之さん、大武美緒子さんの手によってカバーになりました。平成の時代を登った彼女たちの「好き」と、好きを継続する「勇気」を読んでください!