読書日記〜さだまさし「全一冊」
最近、水道橋博士のYouTubeチャンネルで来日中の町山智浩さんとの珍道中が配信されてまして、そこで博士がグレープのライヴ・アルバム『三年坂』を買ったことや、初めて買ったレコードが風の「ささやかなこの人生」なことが話題に出ていました。
そんなわけで、久々にさだまさしさんの資料本を引っ張り出しみました。
じゃ、行ってみよー。
・さだまさし「全一冊 MASASHI SADA DATABOOK STORIES & MEMORIES」(TOKYO FM 出版)
というわけでさだまさしさんのデータブック「全一冊」です。いかにもさださんらしいタイトルですね。
これ、とあるロック関連をメインで扱っていたレコード店さんで購入しました。
20年以上昔の話で、確かワンコインだったはずです。あまりにも安いので、トレード用にするか?とか買取に出すことを考えていたんでしょうね。
GRAPE(楽譜にGRAPEと署名していたのが、名前のきっかけだったからか、項目名はGRAPE表記なのでした)の項目によると、『三年坂』のレコーディング・メンバーはギターが松木恒秀さん、ベース岡沢章さん、ドラムス村上秀一さんにキーボード大原繁仁さん、ストリングスは加納アンサンブルでストリングス・アレンジは服部克久さんでした。
偶然にも山下達郎さんのライヴ・アルバム『IT‘S A POPIN‘ TIME』と主要メンバーが被っていることにビックリしてしまいましたよ(山下さんにはキーボードに坂本龍一さん、サックスに土岐英史さんが参加しています)。
博士が配信番組でドラムスが村上さんなことに触れてました。これまたすごい話ですよね。
さださんのパートナーの吉田正美さんのペンによる「絵踊り」のリンク貼っておきます。
近年は吉田さんのソロ作品がシティポップとして注目されていますが、この作品はその流れにあるといえると思いますし、演奏のクォリティも高いですよね。
もうひとつ『三年坂』の特徴を書きますけど、それはソングライターとしてのさださんにもスポットを当てた選曲になっていることです。
クラフトに書いた「僕にまかせてください」と「さよならコンサート」に、バンバンに書いた「縁切寺」が収録されています。
勿論、当時はセルフカバーと呼んでいなかったから、提供曲を自分でやっている程度の認識でしたけど。
ちなみに町山さんと博士の配信番組でもグレープの「無縁坂」の話題が出たり、同じくテレビ・ドラマの「水もれ甲介」までも。
「水もれ甲介」はシンガーズ・スリーによるものですから、大滝詠一さんファンの方々もチェックですよ。
1970年代中頃には色々なフォーク出身のアーティストがテレビ・ドラマやCMに音楽が使用されたことで音楽が洗練される方向に向かっていった説を私は唱えているんですよ。
つまり、作詞・作曲もしくは編曲のみの場合を含めて、プロフェッショナルの手が入ることになった結果がニュー・ミュージックへと進化していったのでは?と推測しているわけです。まー、あくまでも推測ですが。
町山智浩さんと水道橋博士の配信番組を見ると、その辺の流れをおぼろげな形ですがわかるのではないでしょうか。
必見です。
フォーク〜ニュー・ミュージックの流れについてはまた別の機会に触れてみたいと考えております。
ではまたー。