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読書日記~「MUSIC MAGAZINE 2004年6月号」編。

 音楽雑誌で優れた特集というのは、ひとりのアーティストもしくはひとつのバンドを取り上げたものの方が多くて、あるひとつのテーマだとなかなか上手くいかないことも多かったりするように思うのです。

 が、この「ミュージック・マガジン 2004年6月号」は特集のテーマ「あの頃、東京。」がぴったりはまった、今となっては珍しいケースではないでしょうか?
そもそも、ニュー・ミュージック・マガジン~ミュージック・マガジンを通して、こうした独自の特集を立てるという意味では、得意技を出したというべきかもしれませんが。。

・「MUSIC MAGAZINE 2004年6月号」(ミュージック・マガジン)

 ちなみに「あの頃」とは加藤和彦さんのアルバム『あの頃、マリー・ローランサン』が発売された1980年代前半を指しているようです。
あの頃の東京の音楽シーンというか、今回インタビューされている佐野元春さん、鈴木慶一さん&PANTAさんに加藤和彦さんを取り上げた雑誌といえば「ミュージック・ステディ」を連想してしまう私です。
勿論、「ミュージック・マガジン」でも取り上げられた方々ではあるのですが、その深さという点では「ミュージック・ステディ」の方が上だったと思うのです(これは良し悪しの問題というよりも雑誌としてアーティストに対する距離の取り方の違いなので、お間違いのないようお願いします)。

 この時期、佐野元春さんのシングルや鈴木慶一さんがプロデュースした作品を含むPANTA&HALのボックス・セットに加藤和彦さん『あの頃、マリー・ローランサン』のトリビュート・アルバムが発売されたという意味は結構大きくて、そのほとんどがメジャー・カンパニーからのリリースという。

 ある程度は現在も色々なアイテムが発売されたり、発売されてはいますが、この時期とは比べ物にならない位の露出度だし、広告量も限られていますからね。
それは雑誌自体のパワーもあるわけなんですが。
 (2000年前後からか?)音楽に優れた人材が集まらなくなったがゆえに、音楽業界自体のパワー・ダウンが進行していく感じが表面化されてきたように思います。

 この号の加藤和彦さんインタビューによると既に1980年代前半には、ミュージシャンが一番カッコいいことをやっていた存在ではなかったということが語られているのがまた興味深い、と。

 音楽が文化の中での位置が低下していったというべきなのか、それとも文化全体が底上げされたがゆえに音楽が目立たない存在になったというべきなのか考える必要がありますね。私の場合は完全に音楽寄りの人間ではないので、多様性がもたらされたことは素晴らしいと思うのですが。。

 これは関連する本や資料を読んでまたじっくり書いてみたいテーマです。
深く考えずに書き始めて、ちょっと意味不明な感じになってしまって反省してます。。

 ではまたー。

 

 

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