読書日記〜「資料 日本ポピュラー史研究 初期フォーク・レーベル編」
部屋の整理を延々とやっていると、これまた延々と書いてますが、音楽雑誌や音楽関連の書籍はそれなりの量があるので終わりが見えないんですよね。
資料的要素が強いものはアップデートされたものが発売されてしまうと、新しいものを手に取りやすい位置に置いてしまうわけです。
ちなみにこの本をアップデートした本がしっかり出ていまして、昔記事に書いているのでリンク貼っておきます。
えーと、雑誌サイズの資料本から単行本化されたということになりますが、 CD時代に突入したことでまとまった形での再発以外にも発掘音源ものや新しい編集盤がかなりリリースされたので、資料としての価値はグンと上がったように思います。
じゃ、行ってみよー。
・「資料 日本ポピュラー史研究 初期フォーク・レーベル編」(SFC音楽出版)
非常に簡略して書きますが、日本のフォーク中心のレーベルを代表するURC、ベルウッド、エレックの歴史について、関係者のインタビューとリリースした作品のカタログ紹介という資料として驚愕の内容なのです。
ただ、この本を初めて入手した時点ではまだURCの販売権をSMSレコードが持っていた時期なので、発掘音源ものや新しい編集盤も数少なかったわけですから、この本でオリジナル盤で何が出ていたか?をチェックするのには非常に有効でした。
つまり、URCとベルウッドのカタログについて、はっぴいえんどやはちみつぱい、あがた森魚さんなどを追求していくのにはもってこいだったわけです。
大学に入って時間は割とあったので、この本を読み耽ったり、中古レコードやCD、古本などを年中探してましたね。懐かしい。
この本を初めて買ったのは渋谷LOFTにあったサブカル関連や詩集を置いていた狭いお店だったはずなんですが、屋号を思い出せないのが悔しいです。
ご存知の方、ご教示お願いいたします。
大学生の頃(それ以降もですが)はひたすら貧乏だったので、何度か手放してしまってますが、何故かその度に比較的安価で再入手できてますね。これは縁がある本だということでしょう。
ジャックス〜早川義夫さんのインタビューは「定本ジャックス」以降のURCディレクター時代のエピソードがありましたし、写真もジャックス解散後のものらしかったのも感動しましたね。
ベルウッドの項では三浦光紀さんインタビューですから、キング〜ベルウッドの流れや所属アーティストのエピソードなど、これまたかなり興奮しました。素晴らしい。
エレックレコードはこの本を購入した時点ではあまり思い入れがなかったのですが、小学生の頃に吉田拓郎さんにハマってしまったのが音楽に目覚めるきっかけでしたし、当時好きだった。泉谷しげるさんがデビューしたレーベルでしたから、夢中になって読みました。
そして、この本をアップデートした「日本フォーク紀」に再録されなかったものがありまして、それが大瀧詠一さんのインタビューなんですよ。
ちなみにURCははっぴいえんどがデビューしたレーベルであり、ベルウッドははっぴいえんど〜大瀧さんのソロ・デビューしたレーベルですし、エレックはナイアガラ・レーベルを立ち上げた会社ですから、かなり深い意味があるわけです。
1ページのみなんですが、その濃密さはさすがなのでした。
久々にこの記事のために読み返しましたが、やはり感動しちゃいましたね。
黒沢進さんに敬意を表します。勿論、この本以外の仕事に対しても。ありがとうございます。
ではまたー。