読書日記~福井ミカ「ラブ&キッス英国 イギリスは暮らしの達人」編。
そもそも福井ミカさんって誰?って思いますよね、多分。
サディスティック・ミカ・バンドのミカさんの名字が福井とすぐ出てくる人は少数派のはずです。
そう、サディスティック・ミカ・バンドのミカとはこの福井ミカさんのことなんですよね。
つい最近、ミカ・バンドについてこういう記事を書いています。
以前、JICC出版(現宝島社)から「ミカのチャンス・ミーティング」(だったと思う)という本が出ていた記憶がありますし、ミカ・バンドのプロフィールをかなりしつこく読んでいましたから、某新古書店の棚に福井ミカという名前を見た瞬間買い物かごの中に入れていた私です。
「ミカのチャンス・ミーティング」の方が確かミカ・バンド時代について触れていた記憶がありますが、なかなか見かけなくなった本ですよね。
・福井ミカ「ラブ&キッス英国 イギリスは暮らしの達人」(徳間文庫)
この本の出だしは加藤和彦さん・安井かずみさん夫妻(当時)との再会について書かれています。
福井さんと待ち合わせをしていたのはかまやつひろしさんで、偶然その場に居合わせた加藤さんと安井さんとの会話など興味深い掴みになっています。
場所は飯倉のキャンティというのも出来すぎた話で、名著中の名著、「キャンティ物語」や「ワーキングカップル事情」などが頭をよぎりますね。
そこから福井さんと加藤さんの出会いから、サディスティック・ミカ・バンドの結成~クリス・トーマスとの出会い~ミカ・バンドの解散が福井さん視点で書かれています。
それもかなりあっさりした感じで、それを期待して読むとガッカリしてしまうかもしれませんね。
あっさりと終わったバンド関連の話題の後は英国での暮らしぶりや色々な習慣、食生活がメインの内容です。
単純に比較するのは間違いかもしれませんが、ブレイディみかこさんのエッセイとも通じる部分があるように思いますね。
要所要所で出てくる食事やお茶に対するエピソードも興味深いです。
特に英国の家庭料理についてはほとんど何も知らなかっただけに力を入れて読みました。
そして、クリス・トーマスとの別れ、料理修行に至るまでのエピソードの壮絶さには言葉を失いました。。
付録としてはボリュームたっぷりの「レディ・シェフ・ミカの華やかなレサピ27」は何と60ページ以上(!)。
多分、手に入れた時よりも、色々な意味でこの本を楽しめるようになった私です。
現在はこの本、入手困難なのかな?
英国文化というか、トーマス家に受け継がれている文化について書かれた本と捉えるとかなり興味深い内容ですね。
ただ、音楽関係のエピソードを知りたい、もしくは読みたい人には面白いとは言えない内容です、おそらく。
明日も読書日記の予定です。なんとなく再読したい本がありますから、それについて書くことになりそうです。
それではまたー。