続けた先に見えること
本にまつわるポッドキャスト番組を1年半続けている。
最初の1年は、聞いてくださる方が少しずつ増えていたものの、特に大きな出来事は起こらず過ぎた。1年を過ぎたあたりから、面白い化学反応が起き始めた。
番組で紹介した著者がゲスト出演してくださる、出版社の方からおすすめの本を送っていただく、など。
長期間続けていること自体が信頼になったのだ。続けないと見えないことがある。
ADHDの特性もあって、私は興味の対象が移りやすく、めちゃくちゃ飽きっぽい。同じことを継続するのに人一倍苦労してきた。
それでも、毎週配信の番組を続けられているのは、続けられる「こと」と続けられる「方法」を見つけられたからだ。
やっぱり何より楽しいこと。編集などの地道な事務は必要だけど、編集作業をすれば、誰よりも深く番組が聞きこめる。自分自身が一番、番組のファンで、番組を好きだから楽しい。それに友人と一緒にやっているので、一人でやるより続けやすい。
やりたいなとぼんやり思っていても、何か少しでもとっかかりになることをしなければ一生何も始まらない。何でもいいからまずは動いてみて、それから修正していくのが一番だ。
物事を継続できないのではなく、継続できること、方法を見つけていないだけ。そう思ったら少し楽にならないだろうか。
友人とは、最初「二人で会社を始めよう」という話をしていた。それが、途中から変わって、ポッドキャスト番組を始めることになった。番組を通じて、リスナーさんとかけがえのない交流が持てている。
私はうつなので、体力と気力が足りず、自宅の布団でほとんど横になりながら収録させてもらったこともあった。ほとんど何もする気力がなくてもやめずに続けられているのは、何より友人のおかげだし、聞いている方のおかげだ。束の間でも楽しい時間が取れて、しかも聞いてくれる方の役にもしかしたら立てるかもしれない。こんな自分でも何かができるかもしれない。そういう気持ちがどん底のメンタルを支えてくれている。何かを始めたら、必ず何かにつながる。次は何が起こっていくだろう。考えたらワクワクする。