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書店員のへんあい本

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担当は児童書。 でも読書は乱読派の書店員が、偏愛するオススメ本を紹介します。 (好きな分野は外国文学・児童書・人文社会)
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記事一覧

可能性に蓋をしない

私は「できないこと」が多い。 だから、ちょっとだけ持っている「できること」をやっている。 …

自己肯定感と似て、非なるもの

成果を出さないと価値がない。 役に立たないと価値がない。 そんな思考に取りつかれて、うま…

『あちらにいる鬼』(井上 荒野)を読んで

すごい本を読んだ。 実父(井上光春)とその不倫相手(瀬戸内寂聴)、実母について、娘が描いたと…

小川糸『今日の空の色』を読んで

最近、小川糸さんのエッセイを読んだ。 著者の見て触れている世界を追体験できるような、素晴…

『フィフティ・ピープル』のススメ

この記事では乱読派の書店員が、偏愛する本をオススメする。 今回はこの本。 病院にまつわる…

『降りていく生き方』のススメ

『降りていく生き方』という本がある。 私は統合失調症という病気を患っている。 発症したの…

『自分の薬をつくる』のススメ

今回は坂口恭平さんの本を紹介したい。 印象的だったのは、「将来の夢を今すぐ叶えちゃう」という所だ。 例えば医者になりたいと思ったとする。 そしたらすぐに自分を医者とする。 ポイントは環境をまったく変えないことだという。 医学部に入るために、大学受験を受けたりはしない。 「努力をしていつか夢を叶える」などと力が入るとしんどくなる。 だから叶えちゃう。医者だと思って行動する。 自称だから、挫折することがない。 飽きたらいつでも看板を外す。 『自分の薬をつくる』はワークシ

2023年ベスト本

2023年は合計66冊の活字本を読んだ。 その中で最も面白かったのは、 レイ・ブラッドベリの『…