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Strip Joint magazine.

Strip Joint magazineは、Strip Jointとその友人による群像マガジン。月5本程度更新。200円/月で全ての記事が読めます。 初月無料、あなたもStrip…
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2022年10月の記事一覧

#17 - 歌詞和訳とセルフライナー (11.Suddenly I Loved You)

10曲目のConsolationについては以前のnoteにいろいろ書いたので割愛。 今日は最終回です。 一言:  Taylor SwiftのAll too wellのロングバージョンが良すぎて、触発された。バンドでやるにはどうするかなと思って、結局TV on the RadioとかThe Nationalみたいな曲を目指した。  なるべく何が起こったかわかりやすいような感じで、具体的なことをもっとも具体的に書いた曲。とにかく、ライフ・ゴーズ・オン。 歌詞と和訳: We

#16 - 歌詞和訳とセルフライナー (09.Liquid)

https://youtu.be/0qNVDpyneNc 一言:  ときどき気が緩むと自分がどこにいて何を今しているのかふっとどこかにすべて飛んでいってしまいそうな時がある。色々なことに追われている時に偶然友人と出会ってコーヒーを飲み、喫茶店を出てまた日常に戻ろうとした時に吹いてくる暖かい風に意識が持っていかれる時とか。そういう瞬間って、ちょっぴり泣きたくなって、でも気づかなかったふりをして前に進んでいくんじゃないかと思う。  この曲は、個人的には、プールで泳いでいて、外の

#15 - 歌詞和訳とセルフライナー (08.Oxygen)

https://youtu.be/SC4ZGUbQFkc 一言:   生きているというのは、A地点からB地点に進むなんてことではなく、A地点からふたたびA地点に虚しさを抱えながら戻ってくるという行為でしかない気もする。その循環運動が、ほんのり熱を帯びているといいなと思う。  いちばんみなさんが気に入ってくれているらしい感じがあって、そういう曲をかけてよかったと思うし、今のメンバーで新録できたのも嬉しい出来事だった。 歌詞と和訳: Have you ever been t

#14 - 歌詞和訳とセルフライナー (07.I Used To)

https://youtu.be/iMe9K1G4Az8 一言:  二十代の今しか出来ないことを達成しなければ、とか、この自分にしかできないことをなんとしても成し遂げなければ、といった願いがあって、それ自体は大事だと思うけれど、それが空回りして必要以上に焦ったりそれで疲れたりしていた。その全てを過去のものとして、優しく包み込むように記憶していこうという決意でもある曲。  R.E.M.のNightswimmingやルーファス・ウェインライトみたいなのがやりたかった。あとビリー

#13 - 歌詞和訳とセルフライナー (06.Against the Flow)

https://youtu.be/66GvdvWRESY 一言:  ひょっこりひょうたん島を思い浮かべていただけるといいのだが、手や足に糸がついている操り人形をイメージして書いた。それから『タンタンの冒険』シリーズの、ハドック船長の先祖の宝を探しにいく回。  いろいろ悩む必要はなくて、いざ目的地を決めて出航するってときになってみれば、天気は良好で、そんなに悲観するようなことなんて何もないじゃないか。そういう感覚を大事にしたい。 歌詞と和訳: I’ve been for

#12 - 歌詞和訳とセルフライナー (05.Night Kings)

https://youtu.be/gHTDnt2aiMk 一言:  愛は関係性を変えても愛であり続けることができるということについて。いい曲だと思う。 歌詞と和訳: I, I stare at the mirror To make sure that I’m still here And I, I wake up every time Looking for the reason of A strange longing for you 僕は鏡を見つめて 自分がまだこ

#11 - 歌詞和訳とセルフライナー (04.Yellow Wallpaper)

一言:  『黄色い壁紙』という小説がある。一人称の語り手は女性で、心身のバランスを崩して療養することになっている。医師の夫に「部屋で静養しているべき」と厳命され、語り手は本当は自由に外に出かけたり友人に会いにいったりしたいのに、夫からの抑圧によって逆にどんどん追い込まれていく。ついには壁紙の模様に執着しはじめて発狂する。  この小説のモチーフを借りつつ、この詩では自分を抑圧する声を書いてみようとしている。  自分を抑圧する声が、自分のなかで内なる声として響いているということが

#10 - 歌詞和訳とセルフライナー (03.Hike)

一言:  現実を見つつ、ユーモアや空想の余裕を失わない、ということが言いたい。  小さな頃に親がハイキングに連れて行ってくれた。幼い頃の経験が、自分に自由にものを考える術を与えてくれたと思う。現実から飛翔する自由な心と、現実を前にして子供じみた振る舞いを戒めようとする声の、両方が響いている。 歌詞と和訳: I remember you were a Sunday-hike-hound We took a train of Kobe-bound To where they