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本を読んで心に残ったことば | 幸福を見つめるコピー 岩崎俊一
読書ノートを始めた✏️
悩み事の答え、考えるヒントを探して
何もしていない不安から逃避したくて
最近は本を読み漁っている。
情報を大量に浴びることに満足感を得て
内容を味わえていないような気がして不安だ。
スタンプラリーを攻略するように
本を楽しんでしまうことを残念に思って
読書ノートを始めた。
本を読んで心に残ったことばを残したい
同じ本を読み返して
やっぱり同じところが目にとまったり
好きだった文章が前ほど響かなくなったり
よく分からなかったことの輪郭が見えてきたり
変化もまた面白い。
幸福を見つめるコピー完全版 岩崎俊一
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蔦屋書店で名文のコピーがまとめられた本を読んでいたときに「いいな」と思った、いくつもコピーに同じ名前が書かれていたことをきっかけにコピーライター岩崎俊一さんの名前を知った。
コピーライターの仕事を通して、企業や商品のことをことばにしてきた岩崎さんが不変の真実として
幸福になること。
人は、まちがいなく、その北極星を目指している。
と書ききっている。すべての企業活動も幸せのために行われていて、それを目指されて然るべきだと。
私にとっての幸福は
自分の大切なものを大切にできていると
自分で感じられていること
なのではないかと考えている。
失ってから大切だったと気がつく喪失や
大切なものを壊してしまう悲しみがこわい。
この本には珠玉のコピーやコーポレートメッセージとあわせて、その土台となるようなエッセイが綴られている。そのなかの『吾輩の恩人は漱石である。』というエッセイが好きだ。
この章では、夏目漱石の『こころ』の手紙文に憧れて、美しい文章を書いてみたいと書く仕事を志したという岩崎さんが京都に残した妻子を東京で待つ間に書いたラブレターが載っている。
美しい日曜日に寂しくなること。
また一緒に暮らせると思うだけで
どんなに気持ちが明るくなるか。
ソーセージを見たら
ソーセージを焼くときに喜ぶ娘の姿が浮かんで
ひとりなのに買ってしまったばかな僕。
ふたりに会うまでの14日間は
世界で1番長い14日間を過ごす男になりそう
という言葉で結ばれている。
大切、大好き、会いたいという直接的な言葉は全く書かないのに愛が伝わる手紙文に惚れてしまった。
書かれているのは私も知っている気持ちのようで、岩崎さんだけにしか分からない気持ちのようだった。「あなたのおかげで幸せ」なのかもしれない、もしかしたらこれが「愛している」なのかもしれない。
自分は誰を大切に思っているのか
そんな自分の気持ちを分かって味わえること
大切な相手に大切に思っていることが伝わること
そのために行動できた幸せが呼んでいて眩しい。
言葉によって輪郭がつかめることがある。
幸せや感謝、大切に思う気持ちを認識したり伝えたりする言葉はたくさんあるなと思った。
一緒にいられて嬉しい。
会えなくて寂しい。
あなたのことを思い出す。
あなたと過ごす未来が待ち遠しい。
それで過ごし方が変わったり、買ってしまうものがあったり、手紙を書かずにはいられなかったり、気持ちに気づく行動やそれを表現する方法も様々なようだ。
私も大切に思う相手に対して、自分が感じたことをなるべく近しい温かい言葉にしたい。そして、なんでこんなことしてしまうのだろうと、たまには考えることで、その気持ちを認識したり、伝えたりしたい。
この他の家族についてのエッセイも好きだった。
岩崎俊一さんのコピーと並べて暮らしが綴られることで説得力が増すような、味わいが深まる本だった。
読書アカウントをフォローした
自分の好きな本や文章、感じたことや考えたことは
自分の読み返せるところに書いておけばいいと思っていたのに、Instagramで読書ノートの投稿を始めて
読書アカウントの方を次々とフォローしている。
読んだことのある本の感想を覗くことも楽しいし、
同じ本が好きそうな方が他にどんな本を読んでいるのかも気になって、つい眺め続けてしまう。
周りにいる人がたまたま同じ本を読んでいたり、好きな本がお互いにぜひ教えてもらいたものだったりすることはあまりない。
本をきっかけに繋がりができるのが面白い。
お気に入りの本📚
本を読んで心に残ったことばを残したいと思った
その日に浮かんだお気に入りの本のことば
ボールのようなことば。 糸井重里
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読書感想文を書いた。
同じ本でnote記事を書いている方もいて次々と読ませていただいた。
水中で口笛 工藤玲音
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ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。 幡野広志
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これが生活なのかしらん 小原晩
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彗星交叉点 穂村弘
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noteで読書感想文を読むのも楽しい。
気になる本のタイトルで検索して
その方の前後の記事もあわせて拝読している。
ここまで読んでいただきありがとうございました☺️