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涼しい風に吹かれ本屋さんへ 新しい本と夏の読書の振り返り

暑く重苦しい夏でした。

今日は、
涼しいな…と思える風が吹いていたので
だいぶ気分が良くなって、
街を少し歩いて来ました。

本屋さんで
レイ・ブラッドベリの『たんぽぽのお酒』
を買って帰りました。

いつか読もうと思っていて、
昨日8月31日、9月1にかけての物語だと
ちらっと読んだので
それなら今日はこの本だなと決めました。

海外文学の棚を見ていたら
懐かしいような気持ちになって来ました。

最近は使命感から戦争文学を読もうと
してたんです。

誰に頼まれてるわけではないんですけども。

それでちょっと重苦しくなってしまい、
童話とか、SFとか、ファンタジーを
身構えないで優しい気持ちで読みたいな
という気分になっていたんです。

この8月に読んだ本は

原民喜『夏の花』

やぱり被曝後に起きる体の異変の描写が辛かったです。鼻血を出したり、女性だと不正出血が止まらなかったり…

読みながら、
福島の原発事故のあと、子どもたちの鼻血のニュース、最初の頃はあったのに…なと
思い出していました。

❄️

吉村昭 『プリズンの満月』

戦後、GHQ統治下に巣鴨プリズンの看守をしていた男性の回顧録という形の小説でした。
巣鴨プリズンのA級戦犯のことを知りたいと思って読み始めたんですけど
主にB級C級戦犯のお話でした。
収用者は何千人といたんですね。知らなかったです。
実際、かなりの頻度でプリズン内で処刑も行われていたことも。

東京裁判のインド人パール判事のことも出て来ます。(この小説の文脈で読むと)
パール判事は公平な発言をしたなと心動かされます。
『プリズンの満月』は戦犯に同情的な話の流れでした。

戦地で自決や玉砕を命令した指揮官など後にプリズンから解放されていったことを思うと複雑な気持ちになりましたし、東京裁判のこと、A級戦犯のことはまた時間をかけて調べてみたいとなと思います。

❄️

『水木しげるの古代出雲』
古代出雲に思いを馳せること、
とても面白かったです。

水木しげるが
自由に推理し仮説をたてているところ
良かったです。

タタラ神がちゃんとひとつ目の妖怪として描かれていたのに感動しました。(伝承通り)
金屋子神社のことや、たらら製鉄にことを
以前少し調べていたので興味深かったです。

対馬とか壱岐島とか
大陸との交易の要になっていたんですね。
鉄を巡って歴史が織りなされていったのかなと色んなことを考えました。

❄️

そしてこの夏一番の読書経験は

三島由紀夫『鏡子の家』

でした。

『鏡子の家』で精神が活性化し、
今読んでいるのは

大西巨人『神性喜劇』✨

感想はまた後程
書いてみたいと思います。


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