予備知識なしで感じてください
ドヴラートフ、最初に知ったのは英訳の『スーツケース』。出したかったなぁ。力不足で成文社さんから『かばん』として出て、うらやましかったなぁ。まだ重厚長大がロシア文学のレッテルだったあのころ、ドヴラートフはまったく違って見えた。映画のなかのドヴラートフは本で見た本人の写真よりずっとかっこいい。ブロツキイはこんな感じだったのかなとも思う。1970年代のソ連の作家や画家たちの数日間を切り取った映画を、いま上映して観客に理解してもらえるのだろうかと心配になったけれど、いやたぶん同時代だ