染岡 慎一

安田女子大学教授

染岡 慎一

安田女子大学教授

マガジン

  • "ぽい"けどなんか違う・・・

    生成AIを実際に使ってみて出力結果もそろってくる中で、生成AIを研究対象として論文にできないかと考えていた。2024年の段階で生成AIは現実と見分けがつかないほど"ぽい"結果を出力するようになったが、その出力はあくまでも「生成」された結果であり現実とは異なる。その点で「実証」を旨とするいわゆる科学論文はFactに基づきながら記述する事が基本で、そこに現実と異なる創作やましてFakeが入り込む余地がない。 そのために、生成AIを表現するために、まず自分が存在している現実のタイムラインでの出来事をReal Virtualityというタイトルで事実に基づきながら論述することにした。さらに、生成AIが出力するFakeを記述するために、現実世界のParalle世界の出来事として、Virtual Realityというタイトルで創作し、並べてみるたにどうなるか・・・

  • サンフレ取材班の18年

    サンフレッチェ広島のエディオンスタジアム最終戦にむけて、これまでの活動をまとめた「サンフレ取材班の18年」というシリーズをリリースしました。

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「サンフレ取材班」の18年 Part1

プロローグ 2006年3月5日、5名の学生と広島ビッグアーチ(エディオンスタジアム広島)に初めて立ち入った。Jリーグ開幕戦、サンフレッチェ広島対鹿島アントラーズの、観戦ではなく撮影のためである。  当時40代。歩く速度も、食べる早さも学生に負けることはなく、カメラの3.5インチモニターも老眼鏡なしで細部までクリアに見えていた・・・そんな私もこの12月から(前期)高齢者会にメンバー入りする。それはともかく、2006年から2023年10月21日セレッソ大阪戦までのサンフレッチェ広

    • Unreal Engineワールドに配置したアセットのコリジョン設定

      オブジェクトの通りぬけ Unreal Engineのフィールドにfbxファイルを置き、サードパーソンモードで探索すると、外側の見えない壁に突き当たり、それ以上前に進めない。 せっかくオブジェクトをインポートできても、ゲームモードではその中に入ることができずそのまわりをぐるぐる回るだけの状態をなんとかしたかったのだが、ゼミの学生がその方法を発見したので、Part2で作ったオブジェをくぐりぬけてみた。  まずは、Part2でUnreal Engineに取り込んだ1号館のまほろ

      • Reality Captureを使用した3Dデータ(fbxデータ)の作成

         Part1であっさりとできてしまった「まほろばの標(しるべ)」のUnreal Engineへの取り込み作業。あまりにも簡単にできてしまったため手順を記録しておらず再現できなくなってしまった。  まず前回使用した「まほろばの標」の写真は、卒論でSfM(Structure from Motion)の研究用に撮影し、データの取り出しに成功した写真である。対象物をぐるっとまわりながら撮影すれば良いことはわかっていたのだが、実際にやってみたらどうなるか・・・以下、写真撮影からやりなお

        • Unreal Engineワールドへのキャプチャーオブジェクトの配置

           2022年、当時の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」のCG制作にゲーム開発エンジンである Unreal Engine を使用した特集記事が目についた。昔からCGを使った映像は見慣れていて、その映像クオリティが向上し、実写と見分けがつかなくなっているということは聞いていたが、Unreal Engineの本家のゲーム開発だけでなく、映像制作ツールとしての活用は思ったよりも先に進んでいた。  当時のゼミ生の多くは「映像制作」をテーマとして卒業研究にとり組んでいたのだが、学生たちにその記

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        「サンフレ取材班」の18年 Part1

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          5本
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          Feel the Wind

           久しぶりにアンプに灯を入れ、ふと思い立ってサブスク(Amazonプライム)に "Feel the Wind" と入力したところうちの大学のキャンパスがあしらわれたジャケットとともになつかしのFeel the Windを聴くことができた。自宅のオーディオには既にCDプレーヤーはないが、このCDは持っていて、リッピングしたファイルをダブルクリックすればメディアプレーヤーでいつでも聴くことができる。だが、こうやってサブスクで聴くことができたのは新鮮で不思議な感じである。  大学の

          視聴覚教室の謎

           私は10年以上「情報メディアの活用」(司書教諭科目)という自分の大学の授業を担当しているが、広島大学でも非常勤講師として同じ授業を担当している。  この司書教諭科目は20世紀の頃は「情報機器の活用」という科目名だったはずだが、そういえば1989年(平成元年)に本学で最初に担当したのは教職科目の「視聴覚機器の活用」であった。  2024年、この授業を受講する学生はZ世代。そのZ世代の学生に授業を行う私は1958年生まれ。冒頭スライド用に年表を作ってみたが、私は1960年代以降

          視聴覚教室の謎

          Parallel Virtual Reality Ⅴ

          「瀬を早み 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢はむとぞ思ふ (崇徳院) 」は、かるたでお馴染み、小倉百人一首に収録されていて、「川の激しい流れも岩にあたると分かれてしまう。ただ、たとえ今は分かれる事になっても、またいつか必ず会いましょう。」というような意味です。  おひさしぶりです。年齢不詳の 瀬尾はやみ です。大学でいわゆる情報系の授業を担当しています。担当する講義用のスライドを作るために、生成AIについての資料集めを行っていて、これまで自分の写真をもとに何人かの人物

          Parallel Virtual Reality Ⅴ

          異邦人(エトランゼ)

           故郷長崎にゆかりが深い さだまさし のソロデビューアルバム「帰去来」(1976年、LPレコード)に「異邦人」という曲が収録されている。亡くなった恋人とかつて過ごした街を訪ねたけど、まるで異国を旅しているような違和感を感じている自分を異邦人(エトランゼ)と表現したちょっと切ない曲。当時長崎の田舎学生だった私はオーディオマニアで、バイトの時給350円の時代に2,500円もしたこのLPレコードを買っていてよく聴いていた。  2024年5月18日、高校3年のクラス同窓会の案内を頂い

          異邦人(エトランゼ)

          LEICA騒動の顛末

          1.プロローグ  1994年11月、生まれて初めての自分のカメラとして、LEICA M3を購入した。30万円を超える価格のカメラは、カメラとしては高価なものであることには変わりないが当時35歳、独身の私にとっては決して手の届かないものではなかった。(今、こんなことを言うやつがいたら、私はそいつのことを快くは思わないでしょうね)  初めて自分で購入したカメラがなぜLEICAであったのかであるが、これには私のまわりの人たちが問題であった。そして、「どうせ買うんだったら、やっぱ

          LEICA騒動の顛末

          Parallel Real Virtuality Ⅳ

           Realな私は大学の授業用スライドのネタとして、画像生成AIやAI技術を使用した様々な画像処理を試している。adobe Fireflyを使用して様々な画像を生成してみたが、Fireflyで生成された画像は非可逆的かつ再現不能であるため、プロンプトから生成されたいくつかの画像のなかから、「これは」と思うものをかたっぱしからダウンロードしておく必要がある。保存しそこねて「しまった」と思ってても再現性がないので一期一会の覚悟で臨むしかない。  私の学生証の写真をベースに生成された

          Parallel Real Virtuality Ⅳ

          Parallel Virtual Reality Ⅲ

           「瀬を早み 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢はむとぞ思ふ (崇徳院) 」は、かるたでお馴染み、小倉百人一首に収録されていて、「川の激しい流れも岩にあたると分かれてしまう。ただ、たとえ今は分かれる事になっても、またいつか必ず会いましょう。」というような意味です。見方によっては究極の恋愛宣言で、とてもロマンチックな歌であるともいえますが、分かれざるを得ないという作者の「今」がどのような状況・心境であるのかはちょっと気になるところです。  あらためまして、年齢不詳の 瀬尾

          Parallel Virtual Reality Ⅲ

          Parallel Real Virtuality Ⅱ

           Realな私は大学でメディア関連の授業を担当しているが、教職科目で担当するZ世代の学生達が教員となったら、α世代の子ども(児童・生徒)達に授業を行うことになることを示すため、ジェネレーション年表を授業スライドの1枚目に入れることにしている。  そのZ世代の学生に授業を行っている1958年生まれの私をこの年表に入れようとしたら、Y世代はおろか、1960年〜1979年頃生まれのX世代にも所属させてもらえない。年表を延長して、団塊の世代から始まる日本式の世代呼称を加えて、「新人類

          Parallel Real Virtuality Ⅱ

          Parallel Real Virtuality Ⅰ

           Realな私は大学でメディアの授業を担当していて、最新のガシェットやSNS等々、「Z世代の学生に負けるものか」と密かに対抗心を燃やしながら色々チャレンジしている。  例えばAI。iPhoneを使い始めた頃、ご多分に漏れずsiriに「何かおもしろい事を言って」とよくリクエストした。  amazonブラックフライデーで 2千円でゲットした echo show 5 は時計として使えるが、Alexaにはいつも天気を確認するのにお世話になっている。もともとスマートスピーカーとしてそれ

          Parallel Real Virtuality Ⅰ

          「サンフレ取材班」の18年 part5

          2023年11月25日 エディスタ最終戦 2023年11月25日ホーム最終戦は広島ビッグアーチ/エディオンスタジアム広島の最終戦でもある。1994年のアジア競技大会のために、1992年に建設された広島広域公園陸上競技場はサンフレッチェ広島のホームスタジアムとして30年あまりの歴史を刻んできた。当時最新鋭だったはずの映像設備は、アナログ放送時代の規格のままであり、10年前の2013年に映像装置が故障した時、古すぎて部品が調達できず修理不能陥ってしまったほどである。  2008年

          「サンフレ取材班」の18年 part5

          「サンフレ取材班」の18年 Part4

            変わってしまった日常 2020年、「新型コロナウィルス」という言葉がなんとなく聞こえてくるようになった1月末。客船ダイヤモンドプリンセス号で起こった感染拡大が報じられ、なんとなくではなく、不安や恐怖の感覚が具体的に、現実的になってきた。  2月に入り、花粉症用のマスクを購入しようとしたら、マスクの値段が十倍に値上がりしていた。  2月23日リーグ開幕鹿島アントラーズ戦。学生達にはマスク必須で集合をかけたがどうしてもマスクを入手できなかった学生が1名。機材バッグの奥に20

          「サンフレ取材班」の18年 Part4

          「サンフレ取材班」の18年 Part3

          挑戦 試合撮影用に4台の4Kカメラ(SONY AX1)を揃え、中継用に残したFX1に3つ目の星を貼り臨んだ開幕戦。チームスローガン「挑戦」のシーズンがスタートした。   3月12日、湘南ベルマーレ戦。新たに導入したジンバルカメラ(DJI OSMO)を使ってみた。握り棒に球がついた独特の形状だがこれでも4Kカメラ。手振れを吸収してくれるのでプロのようなスライドカットが撮影できる。  4月1日のベガルタ仙台戦。ホーム初勝利。  4月15日アルビレックス新潟戦。入学式を終え

          「サンフレ取材班」の18年 Part3